iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に忘れっぽい私の読書録。最近はもっぱらAudibleで聞く読書

2026-01-01から1年間の記事一覧

『小説』読むことの幸福とジレンマ

野崎まど の「小説」を読んだ。 小説を読むとは一体何なのか。純粋に文学を愛している人ほど刺さる物語じゃないだろうか。 主人公の内海は、5歳のときに父親に褒められたくて「走れメロス」を読んだことをきっかけに、本の世界へ沈み込んでいく。 読む、読む…

『リバー』流れない時間と見えない動機

「奥田英朗」の「リバー」を読んだ。 『リバー』は、河川敷で発見された若い女性の死体から始まる。しかもそれは、10年前に起きた2件の殺人事件と酷似した手口。時を経て、三度目の殺人。骨太の警察小説で、気づけば私はぐいぐいと物語の流れに引き込まれて…

オペラ座の怪人

今日は劇団四季のオペラ座の怪人を見てきた。 実は第一部でちょっと寝てしもうて、ありゃこりゃ失敗したかなと思っていたら、後半の大盛り上がりで最終的には号泣。 いやーよかった。 怪人の力強い歌声、そして彼の圧倒的な孤独。 よかったーーーー! オペラ…

はてなブログをKindleで販売するまでの道のり2

さて、二日目にやったこと。(もはや飽きそうなんだけど、道のり1で止まるのはあまりにもカッチョ悪い・・・自分の集中力のなさに驚く。) 表紙を作る 結局、超絶シンプルな表紙をnanobananaにつくってもらう。 ここに至るまでに、チャッピーに「表紙作って…

『乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO』命のビザへ続く一言

青柳碧人の「乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO」を読んだ。 偉人にも、まだ何者でもなかった時代がある――そう思うだけで、歴史はぐっと身近になる。本作「乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO」は、若き日の江戸川乱歩と杉原千畝が早稲田大学近くで出会っていた、という大胆な歴…

はてなブログをKindleで販売するまでの道のり1日目

ある日私は決心した。ブログを毎日書き始めて約1年半。そろそろ別のモチベーションが必要になってきた気がする。何なら半年以上前からそんな気持ちがしてきているような気がする。 そもそも私って何のために毎日ブログ書いてるんだっけ?必死豆炭で(大分弁…

『酒亭DARKNESS』居酒屋で語られる“極上”の怪談たち

恩田陸の「酒亭DARKNESS」を読んだ。 多聞シリーズの「珈琲怪談」のような感じ(あれも珈琲と書いておきながら、よくアルコールを飲んでいたナ)だが、多聞さんは出てこない。 日本全国の居酒屋で語られる怪談の数々。 あっさりしたテンションで語られるそれ…

『行方』レモンちゃんママが一番怖かった

春口裕子 の「行方」を読んだ。 初読みの作家さんだが、どうやらイヤミス作家と呼ばれていると知りちょっと意外。 イヤミスと聞くと、こちらの心をねっとりと逆なでしてくる展開を身構えてしまうのだが、少なくとも「行方」はその方向には振り切ってこない作…

「紫式部は今日も憂鬱 令和言葉で読む『紫式部日記』」

堀越 英美 , 紫 式部の「紫式部は今日も憂鬱 令和言葉で読む『紫式部日記』」を読んだ。 源氏物語を書いた紫式部の日記を現代語で書くと多分こうなる、という作品。 源氏物語が大ヒットとしたため、自分の娘のサロンに箔をつけるためにと雇われた紫式部。今…

「ニッターズハイ」お金じゃ買えない物を愛でる

猫田 ゆかりの「ニッターズハイ!」を読んだ。 キラキラお目目の男子高校生たちが織りなすが編み物を中心にした青春物語。 正直に言うと、男の子が編み物?と一瞬思ってしまった自分がいる。頭では「男のくせに」「女のくせに」なんて言葉はダメだと分かって…

「死んだら永遠に休めます」ホントひどいから読んでみて!

遠坂 八重の「死んだら永遠に休めます」を読んだ。 最終的に胸糞な結末だけど、一気読み。いやーでもこの身も蓋もないタイトル、本屋でも気になってたんだよネ。 主人公・青瀬の職場環境が、とにかく地獄だ。 朝9時から日付が変わるまで働くのが当たり前。い…

「電子書籍の読み放題で毎日読書したら、1年で20万円以上もトクしちゃいました。: 1日1冊アンリミ読書」

内藤のみか「電子書籍の読み放題で毎日読書したら、1年で20万円以上もトクしちゃいました。: 1日1冊アンリミ読書」を読んだ。 あ、なんか同じようなことをしている人がいる・・・と思って読んでみた。 私も曲がりなりにも、Audibleで毎日読書してるしアウト…

「泣きたい午後のご褒美」喫茶店がテーマのオムニバス小説

青山美智子 (著), 朱野帰子 (著), 斎藤千輪 (著), 竹岡葉月 (著), 織守きょうや (著), & 2 その他 の「泣きたい午後のご褒美」を読んだ。 喫茶店、というテーマで6人の作家が書いた短編小説。 表紙が可愛い。 オムニバスって、知らなかった作家の話を気軽に…

『馬鹿化かし』実在×怪異×ファンタジーのごった煮がクセになる

藍銅 ツバメ の「馬鹿化かし」を読んだ。 初読みの作家さん。ジャンルは・・・ファンタジー? 実在の人物が数多く登場する。 主人公の山田朝右衛門は、江戸時代に御様御用(おためしごよう、御試御用)という刀剣の試し斬り役を務めていた山田家の当主代々の…

「ホライズンブルー」水平線に見える希望のようなもの

近藤 ようこの「ホライズンブルー」を読んだ。 母性という言葉の裏側にある重たい現実を、静かな筆致で暴き出す、心に刺さる一冊だった。 母親に愛されず育った長女が、自らも母となり、やがて我が子に暴力をふるってしまう。妹ばかり可愛がる母親。男性にモ…

「52ヘルツのクジラたち」

町田そのこの「52ヘルツのクジラたち」を読んだ。 2021年本屋大賞受賞作、しかも映画化までしているのでやや出遅れた感があるが、有名過ぎてなんとなく手が出ていなかった。 この本には、虐待やヤングケアラー、トランスジェンダーとキーワードが山盛り…

「具体と抽象」ハシゴを登ったり降りたり

細谷 功 の「具体と抽象」を読んだ。 猫の4コマ漫画がおもしろしろく、あっという間に読めてしまう本。 Audible(朗読)で4コマ漫画が楽しめるとは思わなかった(笑) 受験生の息子を持つ母として「頭のよさとはなにか」気になってしょうがないが、この本を…

「ぼくのメジャースプーン」辻村深月は信頼できる

辻村深月の「ぼくのメジャースプーン」を読んだ。 子どもが成長をする音が聞こえるような、頼もしい話だった。 主人公は小学四年生の男の子。 おさな馴染みの女の子ふみちゃんが、事件のPTSDで心を閉ざしてしまった。 僕の持つ特殊能力を使えば、ふみちゃん…

「みいちゃんと山田さん」かわいい絵柄だが相当の衝撃作!

亜月ねね の「みいちゃんと山田さん」を読んだ。 読み進めるのが怖くなる衝撃作。 表紙にも描かれているみいちゃんは、「ケーキの切れない子どもたち」で有名になった境界知能の人物のようだ。 こういった人たちが誰の支援もなしに社会に出されてしまうと、…

「不等辺五角形」タイトルがすばらしい

貫井 徳郎 の「不等辺五角形」を読んだ。 避暑地の別荘に集まった幼馴染み5人のうち、ひとりが死体となって発見され、ひとりが警察に連行された。 夏の別荘で誰か一人が・・・と聞くと誰が犯人かわからないフーダニットもの可と思いきや、最初から犯人は「殺…

「渋谷神域」都市伝説ユーチューバーの初小説

灯野リュウの「渋谷神域」を読んだ。 都市伝説ユーチューバーの「ミルクティ飲みたい」の書いた小説。 ミルクティ飲みたいさん、でいいのか・・・?残念ながら存じ上げなかったので、読みながら検索。 www.youtube.com 小説に登場するのも若きユーチューバー…

「ロック祭」結局君は何者なんだ!?

手塚治虫の「ロック・ホーム主演作品アンソロジー ロック祭」を読んだ。 たくさんの手塚治虫作品には何人か「同じ顔」の登場人物が出てくる事がある。 表紙のロックがそうだ。 ブラック・ジャックでは間久部緑郎(まくべろくろう)という名前で登場する。 彼…

「うるはしみにくし あなたのともだち」

澤村伊智の「うるはしみにくし あなたのともだち」を読んだ。 「おまじないでクラスメイトを醜くする」——そんな突飛なホラー設定から始まるにもかかわらず、物語の根幹には極めて論理的な“犯人探し”が据えられていて、澤村伊智はやはり巧い。 この『うるはし…

「AIマンガ生成は甘くない」甘い副業の裏側をえぐるコメディ

カーボの「AI漫画作成は甘くない!: AI漫画の落とし穴をマンガで面白おかしく解説! 全編フルカラー漫画でわかりやすい!全制作過程をnote記事にて公開中【ChatGPT】【Canva】【AI漫画】【フルカラー漫画】【マンガ】【コミック】【副業】【note】 エミリと…

『一次元の挿し木』最期まで気が抜けない、さすがこのミス大賞‼️

松下龍之介 の「一次元の挿し木」を読んだ。 冒頭から読者を不穏に引きずり込むような表紙のインパクトにまず心を掴まれる。よく見ると、紫陽花の枝だと思っていた部分が人骨――細部まで意味深に仕込まれたビジュアル。良きかな。 「一次元の挿し木」は、2025…

「脳を鍛えるには運動しかない! 」脳細胞増加のカギは運動にあり

ジョンJ.レイティ の「脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方 」を読んだ。 運動がもたらす効果が想像以上にすごかった! しかも「激しい運動(心拍数が高い)」じゃないと意味がないらしい。 運動って、「したほうが良い」なん…

『川のほとりに立つ者は』フィクションが届かない場所

寺地はるな の「川のほとりに立つ者は」を読んだ。 初読みの作家さん面白かった。本屋大賞ノミネート、なるほど。 物語は、コロナ禍という不安定な時代背景の中で、清瀬と松木という二人の視点から交互に描かれていく。 過去に一度関係がこじれてしまった二…

「カエルみたいな女 怪談青柳屋敷・新館 」

青柳碧人 の「カエルみたいな女 怪談青柳屋敷・新館 」を読んだ。 小説家の実話怪談。さすが、話を作っていなはずなのにとても読みやすい。 一つ一つの話も短いのですんなり読める。 今回は「最後まで聞いたら聞いた人に呪いがかかる」とか「20歳まで覚えて…

「しっぽのカルテ」ペットも人間も癒やします

村山 由佳の「しっぽのカルテ」を読んだ。 この人の本を初めて読んだ。 タイトルから想像できる通り「動物のお医者さん」の心温まるストーリー 独特の存在感の院長ととある事情で男性不振のみゆき。 頼れる看護師の2人とたった4人だけのクリニック。 一話…

「悪魔二世」は悪魔超え

志波 由紀の「悪魔二世」を読んだ。 最近、Kindleで1巻だけ激しく安くなってるの多くない? 気になっていたマンガがそんなに安いなら、とりあえず買っちゃうよね。ということでこれまたヴィレヴァンで気になっていた一冊。 なかなか雰囲気あるマンガだった。…