2026-01-01から1年間の記事一覧
新川帆立の「元彼の遺言状」を読んだ。 強気なエリート弁弁護士「剣持麗子」は、ひょんな事から(というか、査定面談で自分のボーナス額が不満で)事務所を飛び出し、暇を持て余してた。 そのタイミングで学生時代に少しだけ付き合ったことがある元彼の死と…
西香はちの「波うららかに、めおと日和(1)」を読んだ。 おすすめにずーっと上がってくるので、読む。 (今なら3巻まで無料で読める) 昭和11年、海軍の軍人と結婚をしたなつ美の初々しい結婚生活を描いた漫画。 当時は、親が結婚相手を決めるもあたりまえ…
朝井リョウの「生殖記」を読んだ。 いまだかつてない語り部による衝撃作。 生殖器、つまりクレヨンしんちゃんが喜んでフリフリしているアレが、最初から最後までずっとハイテンションで語る。 もうこの時点でだいぶどうかしているが、軽妙な語り口で思いのほ…
山本文緒の「恋愛中毒」を読んだ。 人を愛するという行為が、ここまで恐ろしく見える小説もなかなかない。 主人公の水無月のどうしようもなさに、最初は呆れ、次に同情し、やがて畏れのような感情が湧いてくる。 「恋愛中毒」というタイトルは、まさに言い得…
町田その子の「コンビニ兄弟」を読んだ。 NHKでドラマ化されるらしい。 www.nhk.jp 女性客を虜にするフェロモンでまくりのイケメン店長がいるコンビニ「テンダネス門司港こがね村店」 あまりに過剰なフェロモンは、若い男の子の頬を染めさせ、老女達に婦人会…
佐藤正午の「熟柿」を読んだ。 読み応えがあった。さすが本屋大賞ノミネート作品である。ずっしり重いのに、最後まで読ませる力がすごい。 一度越えてしまった線は、たとえ本人が「ほんの一瞬の判断ミスだった」と思っていても、もう簡単にはこちら側へ戻し…
芦沢央の「雨利終活写真館」を読んだ。 人はいつか死ぬ。そんなことは分かっている。分かっているのに、まさか今日が最後の日だとは思わずに、つまらないことで怒ったり、雑な言葉を投げたりしてしまう。 もし「これが最後に交わす言葉です」と事前に教えて…
蛭塚 都 の「ゴゴゴゴゴースト」を読んだ。 初読みの作家さん。 何気にスペックが高い、珍しい名前の主人公「ウシロ」ちゃんとおねえのゴースト「マサコ」が二人でこの恨みはらさん!といろいろ画策する楽しい漫画。 ブラック職場でギリギリの生活を送るウシ…
伊与原 新 の「リケジョ! 」を読んだ。 理科の知識で物語が動くと、世界がちょっとだけ賢く見える。 「リケジョ! 」は、科学的な知見がふんだんに散りばめられた、いわゆる理系乙女ミステリーである。 主人公の律は大学院生。大学では理論物理学、だったかな…
江戸川乱歩の「妻に失恋した男」を読んだ。 江戸川乱歩の書いた小説の中に「夫婦(それも歪んだ)」の関係を書いたものは多いけど、以外なことにズバリ「妻」という言葉がタイトルに入っているものは少ない。 (エッセイに「妻のこと」というものがある。こ…
新川帆立 の「魔法律学校の麗人執事2 ブラッディ・バトル」を読んだ。 相変わらず乙女ゲームをから抜け出してきたようなテンプレ感と、ちょっとハリー・ポッター感を味あわせてくれる。 一生懸命でスレたところが全くない主人公「椿」に悪役令嬢ポジション…
藤岡陽子の「金の角持つ子どもたち 」を読んだ。 中学受験にチャレンジする子どもたちと、周囲の大人たちのドラマ。 サッカーで日本代表になる、なんて子供らしい夢を持っていた俊介だが、チーム内での選抜から外れてしまった。 そんな彼の出した答えは「サ…
真藤順丈 の「宝島」を読んだ。 第160回直木賞で、去年妻夫木聡主演で映画化もされていた。 神の視点の「語り部」が軽妙なうちなーぐち(沖縄方言、琉球語)で、語尾を伸ばす独特なイントネーションになんかゆったりした気持ちになる。 「あきさみよー」 嗚…
歳内 沙都の「桜越しに空を撮る」を読んだ。 中学生の女の子二人の、繊細でとても現代らしいミステリー 友達同士で使う写真共有のスマホのアプリが謎を解く一つの鍵になるのだけど、たぶん一時期娘たちが言っていたBeReal (ビーリアル)と言うやつじゃないか…
水見 はがね の「朝からブルマンの男 」を読んだ。 喫茶まほろばで供される一杯2000円の珈琲、ブルーマウンテン。 そんな特別な一杯を貧乏くさい(失礼)若い男が毎週注文し、しかも極めてまずそうに飲んでいくのはなぜ? いわゆる日常の謎系のミステリだ。 …
青崎 有吾 の「11文字の檻 青崎有吾短編集成 」を読んだ。 短編集の一編目から、いきなりこちらの記憶の引き出しを開けられるとは思わなかった。 本当に偶然だが、今から21年前のJR福知山線脱線事故を題材にした「加速してゆく」から始まる、青崎 有吾の短…
澤村伊智の「ひとんち」を読んだ。 「ぼぎわん」の澤村伊智が書いたホラー短編集。 「ひとんち」からは始まり「じぶんち」で終わるという、なかなか乙な取り合わせ。 「ひとんち」こわかったなーどこから見ても裕福で素敵な奥様とおもっていた香織の家にいっ…
稲田 豊史 の「映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形 」を読んだ。 この人の最新作「本を読めなくなった人たち」が今話題だ(ということを岡田斗司夫の動画で知った) どうやら、数年前に書かれて話題になったこの本の…
藤原 良の「M資金 欲望の地下資産」を読んだ。 まるでモキュメンタリーホラーのような表紙である。タイトルも「M資金 欲望の地下資産」なんて、もうそのワードだけで一本小説が書けそうなケレン味がある。 ところが、これがフィクションではなくノンフィク…
小西マサテル の「名探偵のままでいて」を読んだ。 タイトルがなぜ「名探偵のままでいて」なのか、本を開くとすぐにわかる。 なんと、名探偵は認知症なのだ。世の中には数多の名探偵が溢れているが、流石ん認知症の名探偵は初なのではないかしら? 元小学校…
原田ひ香の「三千円の使いかた 」を読んだ。 「人は三千円の使い方で、人生が決まる」――そんな、いかにも気になる一文から始まるこの小説、読んでみると想像以上にちゃんと面白い。 しかも面白いだけではなく、しれっと節約やお金の知識まで頭に入ってくる。…
方丈貴恵 の「少女には向かない完全犯罪」を読んだ。 多重夢といういうものをご存知だろうか。目が覚めて起き上がる夢を見るのだ。そしてふとした瞬間、あこれは夢だと気づき目を覚ます。 「あれあれ、目が覚める夢をみたよ」なんて思って面白がっていたら、…
久しぶりに、博多の本屋、 HMV&BOOKS HAKATAに行った。 どんどん本の面積が狭くなって悲しいが、自分だってAmazonでKindleばかり買っているので仕方ないか… まずは、最近流行りのモキュメンタリーホラーを中心にしたこの棚。 いやー都市伝説解体センター気に…
宮部みゆきの「この世の春」を読んだ。 宮部みゆきの作家生活30周年記念作とのことで上中下からなる大作だった。 ただ、長くってもツルツルっと読み進められるところはやっぱりすごい! 読んでいる間中、なぜこの本のタイトルが「この世の春」なのか考え続け…
小島青の「本なら売るほど3巻」 を読んだ。相変わらずよかった! 本日発売 相変わらず見惚れるほどハンサムなのに、残念なTシャツばかり着てるんだもの。 ひらめとか、鼻とか。 出てくる人達みんなが感じが良くて優しい世界。 読みたい本が積み上がるわー 本…
ぱんだにあの「ねこようかい」を読んだ。 ねこのマンガばっかり書いているぱんだにあ(作者名)。パンダはでてこないのね、と思いつつ、「ねこむかしばなし」がおもしろかったので読んでみた。 妖怪は怖いけど、猫はかわいいよね、ということで組み合わせた…
宮崎直人 の「秒で伝わる文章術」を読んだ。 人間は大量の文字を見るとそれだけで読む気をなくすのです。(わかる!) 文章はデジタルに移動したことで「紙面の制約」がなくなりどんどんんどん長くなったらしい。 嫌がらせかと言うほど注書きをこてこてに詰…
朝井リョウの「イン・ザ・メガチャーチ」を読んだ。 推しという巨大なマーケット(ファンダム経済と言うらしい)に絡め取られる3人の視点から語られる、今の空気感を存分に味わえる物語。 とあるアイドルグループを売り出すために物語を使ったマーケティング…
彬子女王の「飼い犬に腹を噛まれる」を読んだ。 本物の女王が書いたエッセイということでちょっと私には品位が高すぎるんじゃないかと身構えたけど(表紙が猫村さんのほりよしこだったので実はそんなに堅苦しいとは思ってなかったけどね)思った以上におもし…
デルタケイの「この町は変だと言ったら、追放されそうになったけれど自治会費を納めたら助かった件」を読んだ。 なぜかおすすめに上がってきたオーディオドラマ。 さては私が自治会に所属していて、総会前の大荒れのさなかだということをスマホが聴いていた…