サスペンス
丸山正樹『夫よ、死んでくれないか』を読んだ。 なんともギョッとするタイトル。 まあ、そりゃそうなんだけどさ、「言っちゃった!?」って思ってソワソワしちゃう。 大学の同期だった三十代の女性3人は、集まればいつも旦那への不満ばかり。一人は早々に離…
月村 了衛 の「ビタートラップ」を読んだ。 初読みの作者さんだ。 なんとなくだけどゴリゴリのハードボイルド、もしくはハードSFを描く人だと思っていたが、以外にも読みやすい。 主人公は、ちょっと軟派な青年・並木。 タイトルの「ビタートラップ」は「ハ…
桜木 紫乃の「ヒロイン」を読んだ。 1995年に起こったオウム真理教事件を題材にしたフィクションだが、あ、あの人がモデルだなとわかる、そんな小説だった。 あの人、と言いつつ自信がなかったので調べた。そして、この人の年齢とか、無罪が確定していること…
誉田哲也の「首木の民」を読んだ。 このタイトルにこの表紙、さては民俗ミステリー系かしら?と大期待をし読み始めたが、私の勘は当たらず、社会派警察小説(そんな派閥あるか知らんが)だった。 だが、社会派といっても重苦しいお硬い感じではなく登場する…
誉田哲也 の「もう、聞こえない」を読んだ。 警察ミステリーかと思ったら、女性の霊(の声が聞こえる女性)が捜査を誘導するというまさかの展開。 しかし、物語の視点人物が巧みにスイッチするので、読者は結構騙されてしまう。 幽霊が犯人を教える、なんて…
薬丸岳の「Aではない君と」を読んだ。 少年犯罪とその更生をテーマにした骨太の物語だった。 この人の小説は「少年犯罪」という重厚なテーマが多そうで、心して読まないと沈んでしまいそうと、今まで手を出せなかった。 タイトルは、犯罪加害者の未成年の呼…
伊岡瞬の「仮面」を読んだ。初読みの作家さんだ。 ---人間をいたぶるのは以外に疲れる という独白をする犯人。サディスティクで最悪だ。 物語の中盤ですでに犯人は分かっているが、分かってからが長い。今度はなぜそんな犯罪を?がターケットになる。 意外と…
辻堂ゆめの「ダブルマザー」を読んだ。 初読みの作家さんだが、恐ろしげな表紙にビビってしばらく手をつけられないでいた。 怖いけど最後は良い話だった、、、とみせかけてやっぱり怖い話だった。 あ、でも決してホラーではない。怨念や怪異などは出てこない…
中山七里の「護られなかった者たちへ」を読んだ。 映画化されているのでご存知の方も多かろう。 護られなかった者たちとは社会保障で救われるはずだった人々のことだ。 生活保護のしくみには賛否両論があることは知っているし、確かに私たちには働かざる物食…
チョン・ミジンの「みんな知ってる みんな知らない」を読んだ。 韓流ドラマを見たことはあるが、韓国の小説はほとんど読んだことがなかった。 特別韓国の文化や歴史を知らなければ面白がれないなんてこともなく、楽しく読めた。 サイコ・サスペンスとも言え…