iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

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「もうレシピ本はいらない~人生を救う最強の食卓」食べていくってカンタンだ!

稲垣えみ子の「もうレシピ本はいらない~人生を救う最強の食卓」を読んだ。 もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓 作者:稲垣えみ子 マガジンハウス Amazon この本は新聞社でバリバリに働いていた稲垣さんが、早期リタイヤを考えて、本当に「お金の心…

「影踏亭の怪談」ホラーとミステリどっちも堪能

表紙の絵が意味がわかると怖いやつなので、あえてかわいい漫画風にしてみたよ。田んぼの泥がついた幽霊。 影踏亭の怪談 作者:大島 清昭 東京創元社 Amazon はじめましての作者、大島 清昭の「影踏亭の怪談」を読んだ。タイトルをみて「うわ‐これは私好み」と…

6人のいい声で聞く「木挽町の仇討ち」

木挽町の仇討ちのイメージでDALI姉さんに書いてもらった。8回出力して一番マトモなやつ。 直木賞受賞作、永井紗耶子の「木挽町の仇討ち」を読んだ。江戸の木挽町にある芝居小屋を中心に展開される、仇討ちを巡る複数の人物の物語。物語は、以前会った仇討ち…

はじめはみんな子供だったのに「百年の子」

古内一絵の「百年の子」という小説を読んだ。 小学館の小学一年生~六年生(とおもわれる)学年誌をめぐる長い長い物語だ。 百年の子 作者:古内一絵 小学館 Amazon 昭和~令和へ壮大なスケールで描く人間賛歌。人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権…

超習慣術で習慣を身に着けたい。

メンタリストDaiGoの「超習慣術」を読んだ。 この本を選んだキッカケ 実はこの人のYoutubeとか本を以前よく読んでいたのだが、あんまり聞きすぎると「DaiGoはこう言っていた」 「それってエビデンスあるの?」 みたいな、ダイゴよりのエセダイゴ発言が増えて…

基本、美女と逃げる話「ロバートラングドンシリーズ」

ダンブラウンの「ロバートラングドンシリーズ」を読んだ。 基本ずっと逃げている めちゃくちゃ面白かったけど、全シリーズにおいて言えることは、とにもかくにもずーっとロバートラングドン教授が美女と逃げている話だ。 毎回毎回タイプの違う美女がでてきて…

人生の長期戦略がチャチャっとわかる!「ロングゲーム」

DAIGO推薦!に惹かれて「ロングゲーム」を読んだ。 自己啓発本なんだけど、読めばすぐ明日から使える情報、と言うよりは、長い人生を見据えていかに戦略的に自分のやりたいことを実現していくか、と言う内容。 ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味の…

箱からはみ出した人たち「汝、星のごとく」

「流浪の月」で本屋大賞を受賞した凪良 ゆうの「汝、星のごとく」を読んだ。 汝、星のごとく posted with ヨメレバ 凪良 ゆう 講談社 2022年08月04日頃 楽天ブックスで見る Amazonで見る Kindleで見る その愛は、あまりにも切ない。正しさに縛られ、愛に呪わ…

【AI感想文】小説 "方舟 "について知っておくべき5つのこと

このミス2022でもランクインしていた夕木春央が書いた「方舟」を読んだ。 というかAudible(オーディブル)に読んでもらった。 後味が良いとは決して言えないミステリーだ。 方舟 posted with ヨメレバ 夕木 春央 講談社 2022年09月08日頃 楽天ブックスで見…

ミステリの女王「クリスティ」4冊一気読み

アガサクリスティ浮世絵風をAIに描かせてみた 「ミステリーの女王」と呼ばれるアガサクリスティを4冊一気読みした。 というか、またしてもAudible(オーディブル)に読んでもらった。 彼女の作品はかれこれ100年くらい以前に書かれた小説と思えないほど…

三面記事だからこその恐怖「三面記事小説」

1月というのに暖かい雨が降る日だった。 こんな日は出かけても濡れるし、家で大人しくしているのがいいのかもしれない。 それこそ、積読消費に励む。 というわけで、角田光代の「三面記事小説」を読んだ。 三面記事小説 (文春文庫) 作者:角田 光代 文藝春秋 …

かける言葉は「ありがとう」だけ「政治学者 PTA 会長になる」

オカケンこと岡田憲治の「政治学者 PTA 会長になる」を読んだ。 (よく考えたらすごい名前じゃない?憲法の憲に治めるって) 政治学者、PTA会長になる 作者:岡田 憲治 毎日新聞出版(インプレス) Amazon 最初に言わせてもらうと、この本めちゃくちゃよか…

「#真相をお話します」真相はなかなかハード

このミス2023年 13位の結城真一郎著「#真相お話しします」を読んだ。 #真相をお話しします 作者:結城真一郎 新潮社 Amazon 私たちの日常に潜む小さな“歪み”、あなたは見抜くことができるか。家庭教師の派遣サービス業に従事する大学生が、とある家族の異変…

ハッシュタグ#ある朝殺人犯になっていた

藤井清美の「#ある朝殺人犯になっていた」を読んだ。 #ある朝殺人犯になっていた 作者:藤井 清美 Audible Amazon タイトルに#(ハッシュタグ)がついてるなんて面白い。 売れない芸人「浮気(浮気と書いてうきと読む)淳弥」28歳が、 知らぬ間にSNSで大炎上…

2023年このミス1位「爆弾」はエンタメ全開でオススメ

Audible(オーディブル)で今年のこのミステリーがすごいで1位の「爆弾」を読んだ。 久々、面白いミステリー読んだ。類家君のファンが増えそう。 爆弾 作者:呉勝浩 講談社 Amazon 作者 呉勝浩さんも初読みだし、なんとなく表紙のイメージから、勝手にゴリゴ…

しをんちゃんのAudibleオリジナル作品「墨のゆらめき」

三浦しをんの「墨のゆらめき」を読んだ。いや、正確に言うと聞いた。 (大好き過ぎて、作者をつかまえてちゃん付けしてしまった・・・) 墨のゆらめき 作者:三浦 しをん Audible Amazon 【オーディオファースト作品】直木賞作家・三浦しをんによるAmazon オ…

ぜひ2冊とも読むべし!

乙野四方字(おとのよもじ)「僕が愛したすべての君へ」と「君を愛した一人の僕へ」を読んだ。 言葉あそびのようなタイトルだが二冊読んだ後はこのタイトルがグッとくるのだ。 僕が愛したすべての君へ (ハヤカワ文庫JA) 作者:乙野 四方字 早川書房 Amazon 君…

なんだか楽しくなっちゃうよー「ヒッキーヒッキーシェイク」

津原泰水の「ヒッキーヒッキーシェイク」を読んだ。 ヒッキーヒッキーシェイク (ハヤカワ文庫JA) 作者:津原 泰水 早川書房 Amazon ヒキコモリ支援センター代表のカウンセラー竺原丈吉(JJ)は、いつも度の入ったサングラスを掛けて場当たり的に喋る、実に胡散…

夏といえばSF。マイ・ベスト5

今週のお題「SFといえば」だが、私的にはなぜか夏といえばSF。 怪談ぐらいではひんやりしない酷暑の日本。「夏SFで現実逃避」を提案したい。 毎年夏には色んな人にオススメのSFを聞いて回ってるのだが、読んで見るんだけどイマイチ分かんなかったぞ。という…

エモいミステリー「捜査線上の夕映え」を読んだ

毎日毎日、暑い!特にマスクがあつい! すっかりマスクが日常になった今日このごろ、数年前に書かれた小説ですら「コロナの前だな~」と違和感を覚えることも多くなったのでは? いや、近い近い!とか、食事中にそんなに叫んだらあかん、とか。 そんな違和感…

ブログの更新が途絶えた3つの理由

ちょ~久しぶりにブログを更新する。 これは、あれですな。洗い忘れた弁当箱をずっと視界にいれつつも無視しているような感じ。 大変精神衛生上よろしくない。このブログはとにかく個人の読書録なので、更新しなくても誰一人困る人はいない、そう私以外は。 …

嘘つきは六人じゃないかもね。六人の嘘つきな大学生

六人の嘘つきな大学生 (角川書店単行本) 作者:浅倉 秋成 KADOKAWA Amazon 久々、ミステリらしいミステリだったな。 とはいえ結局、最後はどちらともとれる微妙な着地。 筆者は採用面接によほど深い恨みがあるのだろうか、人事の採用担当なんて、クソだ!と言…

「残月記」は2022年の1984年なのか?

本屋大賞にノミネートされていた小田雅久仁の「残月記」を読んだ。 残月記 作者:小田雅久仁 双葉社 Amazon 近未来の日本、悪名高き独裁政治下。世を震撼させている感染症「月昂」に冒された男の宿命と、その傍らでひっそりと生きる女との一途な愛を描ききっ…

わからない?「推し、燃ゆ」

宇佐美りんの「推し、燃ゆ」を読んだ。 第164回芥川賞を受賞、しかも21歳の女性ということでおおいに話題になったよね。 娘が早速購入しているのを横目に「読もうかな、読むのやめとこうかな」と謎のツンデレを噛ましていたが、先日ようやく読了した。 推し…

世之介に出会った人生と出会わなかった人生「横道世之介」

現在、毎日新聞に連載中の小説「続々横道世之介」。 もうすぐ40代の中堅カメラマンとして楽しく暮らす世之介がえがかれている。 今は、あけみちゃんという料理上手で芸者の血を引くなかなかチャーミングな女性と同棲中。ただし、全く色っぽくはない。 なぜな…

おまえは戦うのか死ぬのか?「同士少女よ、敵を撃て」

今年の本屋大賞を受賞した逢坂 冬馬 の「同士少女よ、敵を撃て」を読んだ。 同志少女よ、敵を撃て 作者:逢坂 冬馬 早川書房 Amazon 独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によっ…

圧力高め!「テスカトリポカ」

たて続けるように2022年このミス(このミステリーがすごい)2位の「テスカトリポカ」を読んだ。 うーん、独特。というか、怖い。 絶対悪という言葉が思い浮かぶような話。 ミステリーに期待される謎解きとか、どんでん返しとかはない。ただひたすら答え…

「赤と青のエスキース」最後にぎゅぎゅっと全てのピースがつながる快感

本屋大賞第2位の「赤と青のエスキース」を読んだ。 いやー、やっぱり本屋大賞に選ばれる作品ははずれなしだなぁ。 あんまり、というかほぼ恋愛小説を読めないのだがこれは流石に「二度読み必至」とうたうだけあって、短編小説に見せかけてなにげに伏線が張り…