2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧
と、いうわけで2024年、今年も皆さんよく頑張りました。 もちろん私も。 偉そうな入りをしてしまいましたが、いつもスターをくださる皆さん、本当にありがとうございます。励みになっております。 ブログを運営しているくせに、ネット上のやり取りなど出来な…
本格ミステリ大賞、日本推理作家協会賞、山本周五郎賞を受賞し、ミステリが読みたい!のランキング1位をとった、青崎有吾の「地雷グリコ」を読んだ。 大きめのカーディガンをゆるく着こなす女子高生「いもりや」が、数々の頭脳戦ゲームで敵をくだしていく話…
2024年もあと少し。 今年良かった本ベスト10を作ってみた (軽く言ったが、めちゃくちゃ時間がかかった。毎年、やってみたいなーと思っていた念願の作業だ。満足。) 第一位 「プロジェクト・ヘイル・メアリー」 こちら、今年ダントツ良かった! 宇宙の…
室橋裕和の「カレー移民の謎」を読んだ。無性にあのカレーが食べたくなる一冊だ。 私は昭和であれば黄レンジャーとあだ名が付く程度にはカレー好きなのだが(うそ、ちょっと盛った)ランチでよく行くネパールの人たちがやっているカレーと、日本人経営者が作…
近所の本屋さんで、このミスコーナーができてたよ。とても年末らしい風景ですね。 今日は会社の納会で、ちょっと昼から飲み過ぎました。 私はいつまでこんな生き方をするんだろうな、とすでに酒によって頭が痛い中考えてます。 大丈夫、今年はまだ終わってな…
河崎秋子の「ともぐい」を読んだ。第170回直木賞受賞作だ。 熊文学だ。力強く硬質な文章とむき出しに命のやり取りだけしてきた男の生き様がかっこいいし、やがて寂しい。 前半は、「熊爪」という若い猟師のことが好ましかったのだが、後半から彼のやるこ…
柳田國男生誕150年、遠野市立博物館特別展の書籍化「遠野物語と怪異」を読んだ。 読んだと言うか眺めた。 この表紙をみてハートを撃ち抜かれてしまった(特殊なハートゆえ) 遠野物語について簡単に説明すると、柳田國男が1910年に発表した岩手県遠野地方の…
アガサ・クリスティーの「復讐の女神」を読んだ。 ミス・マープルが活躍する長編ミステリだ。 犯人はやはり最後まで誰だかわからない。そして相変わらずミス・マープルのしたたかさに相変わらず舌をまく。 私ちょっとぼんやりしてましてね・・・なんて言葉に…
池田蕉園の「ああしんど」を読んだ。 とっても短い作品だがちょっとおもしろかったのでご紹介。 明治に書かれたこの話は、まるでちょっと不思議な「実話怪談」のようなもの。 なんとも言えない読後感なのだ。 あらすじはこう 私の祖父がまだ若い頃、曾祖母の…
西尾維新の「鬼怒楯岩大吊橋ツキヌの汲めども尽きぬ随筆という題名の小説 」を読んだ。 いやー、なんとも読む人を選ぶ作品。 実は初西尾維新だったのに、この作品でよかったのかとちょっと思うけど実はワタシ的には結構好きだ。 まず、タイトルの10文字目ま…
とても気になっていたphaの「パーティーが終わって、中年が始まる」を読んだ。 作者名はファ、と読むらしい。本人も言っていたがもはや人間かどうかも不明な感じ。 話題作なので読みたかったのだが読後の感想は、身につまされる、というほどでもないし、かと…
林健太郎の「否定しない習慣」を読んだ。 細菌はどうやら、褒めて育てることより否定をしない、心理的安全性があることの方が大切らしい。 否定なんてしてないけどな、と思うそこのあなた。否定とは、でもだってで始まるもこだけではないのだ。 例えば仕事中…
大島真寿美の「ピエタ」を読んだ。読んだ、というより今回の読書は「鑑賞した」に近い。 「ビバルディ」とそのゆかりの女性たちの話なのだが、小泉今日子の朗読も良いし、要所にオーケストラの音楽が入っていて素晴らしかった。 耳で聞く読書は本で読む読書…
山岸凉子の「白眼子」を読んだ。 戦後の北海道の市場の片隅で、てっきり捨てられた思われていた少女光子は、卓越した能力者の「白眼子」と呼ばれる盲目の男に拾われて育てられる。 可愛げがないなどと言われながらも、白眼子といっしょに住む加代という女性…
今村翔吾の「夏伸び戻り船 くらましや稼業」を読んだ。 くらましや稼業シリーズ3冊目。 残念ながら2冊目に気が付かず、3冊目に手を出しておりました。 敵はより強くなり、くらまし屋の平九郎の剣の技も冴え渡っていた。 将来を約束した娘に4年の約束で大阪…
宮島未奈の「婚活マエストロ」を読んだ。 いま大人気の「成瀬は天下を取りに行く」の作者だ。 そう言われて振り返るとたしかに「ヒロインのキャラが特濃」というところが共通点がある。 主人公は、フリーのWEBライターをしている健人 なんとなく、大学生のこ…
香住 泰の「もぎ取れ! 3億円大作戦」を読んだ。 Audibleオリジナル、ということで紙でも電子でも書籍の形ではでていないようだ。 結構珍しいかも。 「大作戦」というだけ合ってワクワク感のあるある意味ベタな展開の楽しい作品だった。 丹波九重市というあ…
年末恒例おたのしみ「このミステリーがすごい 2025」を手に入れた。 もうこれは、しめ縄みたいなもんで買わないとスッキリしないだけかもしれない。 今年の表紙はピンクの「推しの子」仕様。 そう言えば推しの子も形を買えたミステリーだよなぁ。転生して自…
柳川一の「三人書房」を読んだ。 若き日の江戸川乱歩がいくつかの謎を解き明かす連作ミステリー短編だ。 乱歩が弟二人といっしょに団子坂で「三人書房」という古本屋を営んでいるという設定。 最初は、乱歩の親友の井上くんの視点から語られる乱歩、その次は…
枡野浩一の「ドラえもん短歌」を読んだ。 ビレッジ・バンガードで一目惚れして買ったのに鞄の中に1週間くらい放置してた。最近自分の金満家ぶりが鼻につくわ。(いや、それは贅沢ではなく単なる忘れん坊だ)内容は、ドラえもんにちなんだ短歌集。 「ドラえも…
チョン・ミジンの「みんな知ってる みんな知らない」を読んだ。 韓流ドラマを見たことはあるが、韓国の小説はほとんど読んだことがなかった。 特別韓国の文化や歴史を知らなければ面白がれないなんてこともなく、楽しく読めた。 サイコ・サスペンスとも言え…
島本理生、辻村深月、宮部みゆき、森絵都という日本を代表する4人の直木賞作家のアンソロジー「はじめての」を読んだ。 読んだあと知ったが、YOASOBIの楽曲の原作として綴られたストーリとのことで、曲の方も聴きたいものだ。 どの話もよかったが、ちょこっ…
奥田亜希子のポップ・ラッキー・ポトラッチを読んだ。 なんだか可愛らしい表紙絵と弾むようなタイトルが素敵だ。 ポトラッチとは、北米原住民の文化で相手がお返しするのが難しいほどいろんなものをプレゼントする習慣のことだ。 どうやら、贈り物をもらうこ…
安野貴博の「松岡まどか、起業します AIスタートアップ戦記」を読んだ。 いわゆるお仕事小説と言われるものだが、作者はSF作家でもあるらしく、AIを使った起業スタートアップの中身がまず近未来感たっぷり。 なんの取り柄もないように見える女子大生まどか…
アガサ・クリスティーの「クリスマス•プディング」の冒険を読んだ。 英国のクリスマスの情景が楽しい。 表題作だけではなく、いくつかの短編が収められている。 収録されている短編 クリスマス・プディングの冒険 外国の王子が奪われたルビーを取り戻してほ…
松浦弥太郎の「50歳からはこんなふうに」を読んだ。 なんだかオシャレなイメージのあるこの人、暮しの手帖「素敵なあなたに」の編集長のイメージが強いけど、今はもうその仕事はしておらずクックパッド!?に転職しているらしい。 彼は説く、50歳をすぎたら…
福留秀介のしっぽの殻破りを読んだ。 このひとは、お笑い芸人のジャルジャルの人だ。あの、独特なコントをやっている二人かー詳しくないのでどっちかはわからないが。 さらに調べたら、ジャルジャルは毎日コント動画を上げて6000本のネタを持つらしい。 そし…
木寺一孝の「正義の行方」を読んだ。 30年前に起こった「飯塚事件」の真相に迫るノンフィクションだ。読んでいて衝撃で何度か声が出てしまった。 限りなく冤罪と思われる久間さんが、すでに死刑執行されている後味の悪い事件だ。 小学生一年生の女の子2人が…
辻村深月の闇祓を読んだ。 面白かったーーー! 人との距離感の測り方が分からないのか、転校生の白石要は最初たいそうな描かれ方をしている。 それが最終章ではとてもかっこよく描かれている。 家族を入れ替えながら闇を振りまいていく神原家。 イッキ読みが…
米澤穂信の「さよなら妖精」を読んだ。 太刀洗万智シリーズの一冊目らしい。(そんなシリーズがあったのね・・・)大刀洗シリーズだが、彼女は本作では十分な存在感を示すも主人公ではない。主人公は外国から来た不思議な少女と、雨の中で彼女を助けることに…