かまど、 みくのしん の共著「本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む~走れメロス・一房の葡萄・杜子春・本棚」を読んだ。
・・・ものすごくよかった。
読書が趣味の人にはぜひぜひ手にとってほしい。今までにない読書の「ライブ」体験ができる。ホント、表紙とタイトルでちょっと敬遠している人がいたらもったいない。
内容は、タイトル通りで32歳まで本を読んだことがないと断言する「みくのしん」君(なんと職業ライター)に本を読ませるwebの企画が一冊の本にまとまったものだ。
生まれて始めて読む本を「走れメロス」に定めたみくのしん君。
彼の読書スタイルは「音読、ツッコミ、共感、感動」と目まぐるしいい。
何しろ1行1行に音読してリアクションするのだ。
走れメロス(通常読書時間30分)を3時間くらいかけて、大騒ぎしながら読む。
これだけ聞くとちょっとどうかなーと思うかもしれないが、彼の感性というか1行で受け取る情報量の多さが桁違いで、ある程度本を読み慣れた私達は引っかかりもなく読みすすめる思いもかけない場所に、いちいち言葉が飛び出すのだ。
流石、人生で初めて読んだだけある。
新鮮な喜びと感動をストレートに発言するので、逆に30分でさらっと読めてしまう自分の読書に奥行きのなさ感じてしまう。
先日の「よむよむかたる」でも書いたが、本を早くたくさん読むことばかり目指してきたけれど、一冊の本をゆっくりよく読むことも素晴らしいことなのかもしれない。
みくのしん君のやっている読書は、まさに「一人読書会」で、こんな本の読み方ができるなんてとジェラシーを感じてしまうのだ。
メロス、一房の葡萄、杜子春とたいそうな時間を書けながら読書をしていくのだが、最後の「本棚」という本はあの「変な家」の著者「雨穴」が、みくのしん君に読ませるために書いた描き下ろし作品。(二人は友達)
作者と読者の読書会というかなり画期的な内容だが、みくのしん君のコメント、すごすぎてやっぱりジェラシーを感じた。
この話に「手紙」が出てくるのだが、それに対する洞察が素晴らしくて、ライターの底力を感じだ。ホントここは・・・皆さんに読んでほしい。
【100万人が沸いたスゴい読書!!!!】
名作3作+『変な家』大ヒット・雨穴「本棚」特別寄稿!
SNSで話題沸騰の「オモコロ」大人気シリーズを書籍化!
「読書の常識が変わる……。これは全く新しい本の読み方です」――雨穴氏
「ついに日本一おもしろく『走れメロス』を読む人間が現れた」――ダ・ヴィンチ・恐山氏
「生まれて一度も読書をしたことがない男が本を読んだら、一体どうなるんだろう」
そんな素朴な疑問がきっかけで生まれた「本を読んだことがない32歳が初めて『走れメロス』を読む日」というオモコロ記事。
1人の男が人生で初めて本を読む。ただそれだけの記事が爆発的に拡散され、100万人の目に留まる大ヒット記事に……!
この本でしか味わえない、不思議な読書体験をぜひお楽しみください!
次に読みたい本
せっかくなので、合わせて読んでみた。・・・ヤバい、みくのしん君のような読みはやっぱりできなかった~