三宅香帆の「ずっと幸せなら本なんて読まなかった 人生の悩み・苦しみに効く名作33」を読んだ。
最近「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」で大いに感銘をうけた三宅香帆の若い頃(いや今でも十分若いが)のちょっと変わった趣向の読書案内だ。
お悩みに対して本を処方するスタイルで33冊も贅沢紹介されている。
お悩みは「仕事に行きたくない時読む本」なんて普遍的なものから「明日プロポーズするつもりのとき読む本」とか「合コン前に読む本」なんて人生の一時期にしかないイベント関係も多い。
紹介されている本も古典、名作、かと思えば漫画と幅広い。
ちなみに私は彼女と趣味が一緒らしくて、紹介されたマンガはすべて「好きなやつ!」だった。
逆に、読んだことがないのは海外の古典文学。あらすじは知っているけど実際読んだことがない「嵐が丘」や「風とともに去りぬ」はそれぞれ「不当な扱いと受けた時に読む本」と「合コン前に読む本(女性向け)」であった。
ちなみに「合コン前に読む本(男性向け)」は「アンナ・カレーニナ」だそうである。
レイ・ブラッドベリの「華氏451度」は「面白くない映画を観たあとに読む本」になっていてちょっと笑ってしまった。
私にとって面白くない、は、面白くないからこんな映画流さなければよい、になってしまわない?それってじわじわと、他の人の発言を制限することになっちゃうんじゃない?
華氏451度みたいな世界が来たら嫌だから、私にとって面白くなくっても、この映画を作りたいと思った人々の思いを否定してはいけないのだ。という理屈。
(ちなみに私は面白くなっかた!爆)
話はそれるけど、今の「炎上を極度に恐れながらネットに発言する我ら」ってある意味セルフ言論統制に近いよな。
こんなこと言ったら叩かれるから自粛なんてことは、こんなしがないブログを書いている私ですら気をつけていることである。
まあ、私の場合は過激な発言というより誤字脱字にもう少し気をつけ給え、だけども。
それにしても、私が人生でベスト10に入れている「るきさん」が紹介されていたのは嬉しかったな。
るきさん、何も起こらないけど幸せになる秘訣か描かれている本当におすすめの本。
さて、こういう本読むと必ず読みたい本リストが積み上がるものだが、今回ももちろんたくさん気になる本があったので、次に読みたい本として羅列しようと思う。
寄り添う。見守る。救う。裏切らない。それが本なんです!
いつも幸せだったら本など読まずに生きていけるけど、残念ながら、一ミリの退屈も苦痛も後悔もない人生などない!
つらいときこそ、本は寄り添い、解決法も教えてくれる。だからこそ、人生に読書は不可欠なのだ。
本書では、古今の名作から、「悔しいとき」「仕事に行きたくないとき」「孤独を感じたとき」などの“症状”別に、小説、漫画、エッセイなど33作を独自の目線でセレクト。
あなたを救う作品はどれだ? 心が整い、読書時間が愛おしくなる一冊。
(本書は、2019年に刊行された『人生おたすけ処方本』を改題したものです)
次に読みたい本
↑初デートに行く前に読む本
↑女になりたいときに読む本
↑死にたいときに読む本
↑ムーミンの作者による、ブラック短編だそう。めっちゃ面白そう。
↑るきさんの「ほんとにバブル期か?」と思う慎まやかな生活は理想。