安野 貴博 の「1%の革命 ビジネス・暮らし・民主主義をアップデートする未来戦略」を読んだ。
デジタル民主主義という言葉を初めて知った。
「なるほど、もっともだ!」と思うことが多くて、この人が都知事になっていれば東京も台湾のようになっていたのかもしれないと、残念に思う。
良い意味でも悪い意味でも「さすが、東大」という語り口であった。
難しいことをわかりやすく、しかも隙がない!
悪い意味でも、と言ったのは隙がなさすぎて「はぁ、もう頭のいい人に任せちゃいたい」と思ってしまうところ。
中でも、若者がいくら選挙に行っても高齢者に数で負けているという話には、ぐさっときたな。
そして、そんな世の中での多数決は本当に民意を反映しているのだろうかという問題提起。
私が書くと「うん、知ってる~」と思われそうな内容なのだが、読んでみてほしい。確かにそうだ!とうなづきすぎて首がもげそうになるのだ。
タイトルにある「1%」には色々な意味が含まれている。
一つは、たとえ1%のマイノリティの意見でもきちんと拾い上げられる社会にしたい、という思いが込められている。
なるほどと思ったのは「どこにも完全なマジョリティはいない」ということ。
たとえば、ライフステージによって「子育て支援」に関心がある人も、家族が病気になれば「医療」への関心が高まる。
行政にやってほしいことは年代や、年収によって様々だし、しかも常に流動的だ。
高齢者たちが考える最大公約数的幸せを追うことだけが正解ではなく、小さな声にも耳を傾ける。
その課題を、デジタルの仕組みで解決しようと提案する一冊だ。
ぜひ、次期リーダーを目指してほしい。
逆にデジタルアレルギーがある大物政治家(イメージ)達からしたら、脅威でしかないだろうな。
安野さん、暗殺されないように気を付けて!
日本は必ず再起動できる!
先の都知事選で15万票獲得し、マニフェストが大注目を集めた鬼才が放つ「誰もが自分らしく生きられる未来」を実装する新ビジョン!
安野さんの先見性に満ちた本書は、テクノロジーが多様な声を呼び寄せ、共に紡ぐ未来を鮮やかな光として映し出します。民意をすくい上げ、鏡のごとく映し返すその試みは、多元的な共創の道しるべとなり、私の理想と深く呼応します。安野さんが紡ぎ出す新たな挑戦に、胸が高鳴ってやみません。
ーーオードリー・タン(元台湾デジタル担当大臣)
先の都知事選でマニフェストが大反響を呼び、15万票を獲得した著者による“日本をリブートする”未来戦略本。
・AI を起爆剤にして、東京をアップデート
・日本の課題解決と新市場開拓を同時に実現
・子どもの特性に応じた多様な学びをつくる次世代教育
・AI を活用した ブロードリスニングで市民の声を可視化
・行政の透明性を高める新しい「意思決定の仕組み」
・超速でデジタル民主主義を実装した「チーム安野」の作り方...etc.
本書のタイトル『1%の革命』には、「1%の新しいことにチャレンジする人々」が世界を変える、という私なりの改革への思いを込めています。歴史を振り返ってみても、最初の1%のイノベーティブなアイディアと行動が、その他99%の人々の暮らしや仕事に大変化をもたらしてきました。
私が掲げる「1%」とは、ボトムアップの発想や創造性のなかから生まれてくる、少数派による未来への挑戦を意味しています。もう一つの含意として、1%の小さな技術的革新をテコに、大きな変化をつくり出すというテクニカルな思想も込めています。――「はじめに」より
各界の最新トレンドを踏まえた、実装可能な未来ビジョンがここに!
次に読みたい本
因みに、作者の安野 貴博は「知らん」とおもっていたが、この本を書いた人だった。知ってたわ!スタートアップの社長のストレスの描写がすごいと思ったけど、自分が2つも3つもスタートアップ企業をしていたのね、納得。