年末になにげに楽しみにしている、バーナード嬢の新刊が出た。
今回はオドロキオドラデク号だ。
だ、と言われても、という感じだろうが。
カフカの短編小説に「オドラデク」と言うちょっとよくわからない物が出てくるんだそうだ。
青空文庫で読めるみたい。オドラテクって結局日本でいうあんまり害をなさない妖怪(木霊とか)みたいなものか。
すごく短い話なのだが、作中の「家の主」は思う。こいつらは死なないのかな?俺が死んだ後も俺の息子や孫の足元でかさかさと鳴くのかな・・・と。
人間は死ぬから、
死ぬものはみな、あらかじめ何らかの目標を持ち、何らかのやることをかかえている。そして、そのためにあくせくする。
のだそうだ。
かといって、オドラテクになりたくもないという、ふぁ~とした不条理。
遠藤くんが、それを絵に描き起こしてくれるんだけど、やっぱりよくわからん。
今回は、友情編として2人のエピソードがまとまった小冊子が配布されている。
無料なので、施川ゆうき未体験の方はぜひ。
こういうの見ると施川ゆうきって、愛されてるんだなっておもうよね。
ちょっと内気で自分を出すのが下手な神林さんと、人付き合いの距離感がちょっとおかしい町田さわこ(バーナード嬢)。
みずみずしい高校生の気持ちが、ちょいちょい理解できなくなってることに焦りを覚えるけど、なんかいい。
ほんと、この人のよさって「なんか」なのよね~
絵は正直下手なので、それを補って余りある「なにか」がすごい。
というか、この人に画力が備わっていたらどんなことになるか。とさえ思うほど。
あ、下手は本人も言っているので悪口ではない。はず。
ちなみになぜ、町田さわ子のことをバーナード嬢と呼ぶのかは1巻に載っています。
kindleunlimited でよめるのでぜひ。