いよいよ正月も終わった。
今日が仕事始めだ・・・
パソコンを開けただけ良しとしよう。がんばれ私、がんばれみんな。
働かざるもの食うべからずだよ。いっぱい食べたでしょ、正月。
さて、今年の初読書は格調高く?夏目漱石の「夢十夜」を読んだ。
というのも、最近は待っている近藤ようこの漫画訳「夢十夜」を手に入れたのでどんな感じかな~と思い。
死んでしまった美しい女との百年後の邂逅,逃れられない前世の因縁,明治の世に運慶が現れる不思議,自殺を試みた瞬間に味わう激しい後悔,断崖絶壁で夥しい数の豚に追い詰められる恐怖…….漱石の内面の孤独が色濃くにじみ,曰く言い難い十の夢が語られる珠玉の小品『夢十夜』を,名手近藤ようこが漫画に描く.
へー、マーガレットコミックスでも出てるんだ、と思って検索するとなんと夏目漱石のコミカライズが結構ある。
吾輩は猫であるから、坊ちゃんとか草枕まで・・・絵は少女漫画だけど。ターゲットがちょっと謎だけど幼き文学少女の卵向けとかかしらん。
頭の中でイメージできない昔の服装やなんかを絵にしてくれるのはありがたい。
絵柄がなまじ少女漫画に振り切れているので抵抗感ある人多いかもしれないが、青空文庫で(現代語訳じゃないときは特に)予習復習には良いと思う。
わかるようでわからない当時の風俗。中折れや半襟・・・第十夜で出てくるパナマ帽とかね。
私も娘の成人式の着付けでこれが半襟かあ、って思った。遅い。
まあ、今のアラフィフですら半襟?って思うものを小学生が知っているはずもないよな。
第一話の、あの美しい女が「死ぬ」ところが良かった。
キラキラ輝く真珠貝で土を掘って埋めるところもよかった。
これが、漫画訳ってものなのだろうなと思う。
私は、そのかみ砕かれて消化が良くなった状態でおいしくいただくのだと思う。
まあ、その分自分の咀嚼力は弱るかもしれないけど。
特に有名な第一夜「だって死ぬんですもの」回と第三夜「背中のわが子がだんだん重くなる」回をご紹介。
この後、百年はもう来ていてたのだなと思った。で終わるところ素敵よね。
ちょっと漱石先生ぽいところがいいよね。
この話なんか、今巷にあふれかえるちょっぴり怖い話とどこが違うのだろうと思うくらいちょっぴり怖いよね。文豪が作ったテンプレなのかしら。
サクッと読めるし、青空文庫と並走しながら読むとまたよし。
初夢が怖かった人も、忘れちゃった人もというか、そもそも初夢の話もすでに遅いし、という今日ですが、おすすめ。