黒岩涙香の「無惨」を読んだ。
世界で初めて書かれた推理小説「モルグ街の殺人」は知っていたけれど、日本初の推理小説は知らなかった。
それがこの黒岩涙香(るいこう)の「無惨」(今はやりの鬼滅の刃っぽいが無関係だ)
と言うことで、青空文庫で軽い気持ちで読み始めたけど、改行もないし会話のカギカッコもないし、大変読みづらい。読み終わるのに大変手こずる。
なんせ、いわゆる文語体?と口語体?のはざま期なのか超読みづらい!
こちら、谷間田氏(年上の探偵。ベテランだがちょっと頓珍漢なことをいうタイプ)
大鞸君(少年探偵。(谷)氏の頓珍漢な意見をちょっと馬鹿にして、自分は論理的に犯人にたどり着くぞ、と思っている)二人の会話シーン。
・・・最後の「成るー」が何とも言えぬ。
kindleで画像でシェアしてみた↑こんな機能があるとは
背景も数種類選べて楽しい・・・
事件は現場に落ちていた「縮れ毛」から推理されるのだが、何とも頓珍漢で独断的な(谷)と髪の毛をまるでホームズのように観察して推理する(大)、結局二人とも同じ犯人にたどり着くところが面白い。
「モルグ街の殺人」に比べるとずいぶんと読みにくいけど・・・
確かに推理小説ではある。
こちら、世界初の推理小説といわれている「モルグ街の殺人」
これはね、まあ読んどくべきでしょう。当時の読者はきっと衝撃的だったと思う。
どちらも青空文庫で読めるので読んだらよろしい!
無料だしな!(鼻の孔膨らんでるよ)
さて、黒岩涙香といえば私のイメージは「幽麗塔の人」くらいだったが、
実は新聞王なんだってね!
しかも、今でいう文春砲みたいな?スキャンダル専門のタブロイド紙を作り、執拗な取材をおこなうことから「マムシの周六」というあだ名がついたらしい。
幽霊塔は黒岩涙香が書いたものを江戸川乱歩がリライトしたことでも有名。
(そしてイラストが宮崎駿という、もうどんだけビッグネームが集まるやら。これ、図書館で読みました。イラストが超素敵)
そして、忘れちゃいけないコミカライズ・・・
これも無駄にお色気シーンが多いのであるが、やはり美麗な絵がたまらぬ。
そんな黒岩涙香話をもう一つ。
明治の傑物・黒岩涙香が残した最高難度の暗号に挑むのは、IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久! これぞ暗号ミステリの最高峰! いろは四十八文字を一度ずつ、すべて使って作るという、日本語の技巧と遊戯性をとことん極めた「いろは歌」四十八首が挑戦状。そこに仕掛けられた空前絶後の大暗号を解読するとき、天才しかなし得ない「日本語」の奇蹟が現れる。日本語の豊かさと深さをあらためて知る「言葉のミステリー」です。
こちらは、2017年このミステリーがすごい国内1位だった作品。
未読なんだけどさ。涙香つながりで気になっている。