傑作の誉れの高いジョージ・オーウェルの「動物農場」を読んだ。
ジョージオーウェルと言えば、ほら、あの「1984」を書いた人ですよ。
超怖かった…
共産主義の興りから支配者の誕生、そして堕落までをかなり皮肉を効かせて描いている。
…ありそう。
この雰囲気って抑圧された今の状況に近いものがあるかも。
いま、正しい理想を抱えた英雄が、みんなで日本を支配している奴らを追い出そう、って言えばついて行く人は多いと思う。
ただ、正しい理想はじわじわと権力者の都合の良いように書き換えられていくのである。
最初は必要が生んだ指導者だったのだが、徐々に力で抑えつける支配者に変わって行く。
民衆は、それでも前よりはマシだ。我々は自由だ、選んでこの状況を勝ち取ったのだ!と思い込んでいる。
でも、実際は他の農場の動物達よりすこぶる過酷な労働条件で働かされているのだ。
あんまりにも怖さが表現出来なかったので、ちょっと調べてみた。
これってソ連の共産主義、腐敗した権力豚のナポレオンは、スターリンのことを風刺しているらしい。
そして、作者自身を投影したインテリロバは、最初から冷静に事の成り行きを見守る。
空腹と、辛苦と、失望、これが、いつも変わらぬこの世の定めなのだ、と彼はいうのだった。
どこか諦めているというか…これも悲しいけど、今のところ真実だったりする。
これって、すでに起こった革命をベースに描いているけど、今の時代に読んでもかなり起こりそうな未来な気がしてならない。
革命に成功した動物達の平等にという理想はある意味とても魅力的だし、何も間違っていない。
この高い理想が現実のものとなれば今の資本主義の我々の方がよほど惨めなものだ。
あらゆることは自己責任で切り捨てられるのだから。
ただ、このユートピアはよほど高潔な人物ばかりじゃないと無理だったし、
高潔な人ばかりの共和国ができたとしても、周りの国からすぐに侵略されると思う。
難しいなぁ。
革命成功直後の動物達の様子は幸せそうだったよ。
お伽話風に描いてはいるが、恐ろしい話だった。Kindle Unlimitedで読めるよ。
なんとジブリでアニメ化されている。
ジブリのほのぼの感を瞬殺する内容!
さらに、石ノ森章太郎が漫画化している!
表紙が可愛い。でも、こればっからは本の方が読みやすいかも。文庫版なので文字の多さが辛い。
さて、この本を読み終わったらこちらもオススメ。
わたしは、実は漫画で読破。てへ。
私はこの本でディストピアという言葉を知った。
せっかくなので、私が似てるなーと思うこちらもご紹介。
これ、まさしく監視社会下の恋愛?でよく似てると思う。
そして、今回書きながら気が付いたんだけど村上春樹の1Q84って、この1984のことだったんじゃん!!
今頃気がつく私…
これ、読んだけどイマイチピンとこないというか、感想がまとめ切らない。