金田一耕助「女」シリーズのうち一冊。
受け売り。女シリーズなんて言葉は初めて聞いたが。
ほかには「女怪」「支那扇の女」「夜歩く女」とかが含まれる。(んじゃないかと思う。知らんけど)
築地の橋下で、若い女の変死体が発見された! 被害者は鋭い帽子の留め針で首筋を一突きにされ、そばには謎めいた手紙の切れはしが……。金田一耕助の事務所を訪れた依頼人の女性は、この事件の目撃者だった。だが、その供述によると、犯行現場は西銀座にある人けのない路地だという。俄然、闘志を燃やした金田一は事件解決に乗り出していった。金田一耕助の日常生活を浮き彫りにした異色作。ほかに「鏡が浦の殺人」を収録。
血の涙を流してるじゃないの~かわいそうに。そりゃ、泣きたくもなるわよね!
それにしても金田一耕助の日常生活を浮き彫りにした・・・とは?
読んでる最中はなんも気が付かなかったが、そう言われると読み返したくなる。
もぎゅもぎゅ(お菓子を食べながらしばし読み返す)
・・・・ここか??
彼の朝食はいたって素朴なものである。
たっぷりバターを塗ったトーストがふたきれに、牛乳が一本、ほかに罐詰もののアスパラガス、ウインナー・ソーセージ。
中略 今日はリンゴをかじることで間に合わせた
えーー、超優雅じゃない?朝からこんなにちゃんと食べるなんて。独り者にしては(ごめんて)充実してるし、アメリカ帰りなだけあって洋食。
それにしても罐詰のアスパラガスとは?・・・・あ、あった。
ね、朝からこんなものまでオープンして何が素朴か。
時代なのかな、結構優雅に見えるんだよねー。アスパラの罐詰はたいしておいしそうではないけど。
今だったら若い独り身の人でここまできちんと取りそろえる人っているのかな。
は!まったく本題からそれてしまっていた。
扉の影の女は、悲しい偶然がいくつも重なり起こってしまった悲劇というか、なんというか。
偶然も重なったし、みんながちょっとした保身のためについた嘘が見事にかけあって
いもしない恐ろしい殺人鬼が誕生してしまうという。よくよく考えたらすごい話だな。
でも、最後は一組の若い夫婦が誕生するのでほっこり。
もう一つの短編は「鏡ケ浦の殺人」
こちらも盛大に何人か死んじゃうんだけども、やはり一組の若くはない夫婦が誕生します。
読唇術と速記が出てくる。ネタバレすれすれだけど言っちゃうよ、読唇術を使うことでボートに乗っている人の話している剣呑な会話を聞いてしまったことから事件が始まります。
なるほどねー
それから、殺害方法がエラリークイーンの「Xの悲劇」に似ている。
とは言えたまたま同時並行で読んでいたから気づけたけど、なんかマニアっぽいコメントでしょ?言いたかっただけなんですんません。
さて、どんな殺人方法か知りたくなった方はぜひ!
くどいようですが今ならKindleunlimitedで読めます。
キャンペーンぽいので、ゴリゴリ横溝正史を読み進める所存です。