澤村御影の「准教授・高槻彰良の推察」を読んだ。
そもそも、ドラマ化されているのを軽い気持ちで見て、(それはそんなに面白くはなかったのだが)気がついたら意識にある時間ずっと「准教授・高槻彰良シリーズ」をゴリゴリ消化中。(ただいま全10巻中7巻目)
気軽に聞ける(私の聞き方はもはやストイックだが)民俗学の知識を使った軽快なミステリーだ
民俗学と言っても高槻の主要研究テーマは「都市伝説」や「怪奇現象」。
4時婆とかチェーンレター、こっくりさん、口裂け女みたいな小学生が喜ぶ昔からのスタンダード?な物から「きさらぎ駅」「むらさき鏡」みたいにネットで盛んに語られているより近代的な怪奇現象までものを選ばない。
とんでもなくイケメン(だけどちょっと残念)な高槻と他人の嘘を聞き分ける能力を持つ孤独な青年尚弥のバディが、都市伝説絡みのちょっとふしぎな事件を解き明かす。
ちなみに、事件は本当の怪異4割、人間の仕業6割、と言う感じ。いや、3:7かも・・・
高槻も尚弥もそれぞれ少年時代に不思議な現象のいわば被害者である。
そのせいでふたりとも持って生まれたものとは別の能力が芽生えてしまう。
高槻は、自分でもそれがどんな力なのかわかっていない。
少年時代に自分に降り掛かった怪異の謎を追い求めつつ、フィールドワークと称して様々な都市伝説を研究していく。
登場人物のキャラクターがみな個性的でよい。
このキャラならこう言いそう、と思ううなセリフがバシバシと私の胸のキャッチャーミットに投げ込まれてくる感じで気持ちがいいのだ。
先ほどアマゾンのレビュー数をみてたまげた。スゴっ。1721個の評価で星4.5・・・
日本中にキャッチャーたちが増殖中のようだ。
連続ドラマ化決定! 怪異を収集する准教授×孤独な大学生の民俗学ミステリ
「怪異は、現象と解釈によって成り立つんだよ、深町くん」
人の嘘がわかる耳を持ち、それゆえに孤独になってしまった大学生・深町尚哉。
なんとなく受講した「民俗学2」のイケメン准教授・高槻になぜか気に入られ、
怪異に出会うとついテンションが上がってしまう彼の「常識担当」として助手をすることに。
親しくなるにつれて尚哉は、高槻の瞳が時々夜空のような青色に変わることや超記憶能力を持っていることなどを知る。
実は高槻もまた、幼い頃に奇妙な体験をしていたのだ……。
そりゃーコミカライズもされるよな。
そして私が最初に出会った動画。
原作を読むのに忙しくてドラマまで手がまわらないのだが、高槻の幼馴染の佐々倉を誰がやっているか、気になっちゃうので見なきゃ。忙しいわ!
次に読みたい本
民俗学で調べてたらこりゃまたドストライクなコミックが新発売されていた。
柳谷國男の遠野物語を「言葉の獣」を描いた鯨庭がコミカライズしている。
表紙は、あれやね、馬と恋に落ち娘の話。異類婚姻譚!
以前、水木しげるがコミカライズしたものが良くて、特におしら様!たびたび読み返すんだけど、鯨庭さんの繊細で書き込みの多いタッチも世界観バッチリ合いそう!