iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

「追憶のかけら」現代語版とは??

貫井徳郎の「追憶のかけら」現代語版を読んだ。

 

どういう事?古語版もあるの???とおもっていたら、最後の解説で謎が解明した。

 

この「追憶のかけら」は、作中作といって、小説のなかに小説がかかれているのだが、その「知る人ぞ知る小説家の手記」というのが戦後すぐに旧仮名遣いで書かれていた、(初版では)ということらしい。

 

そのギミックの面白さをすてても読みやすさ重視でどちらも現代語で出版されているから、「現代語版」と銘打っているそうな。ややこし。

 

でもね、作中作の方もすごいの。長さも完成度も。いわば小説2本分なのでなにしろボリュームがすごかった。

 

物語は、妻と喧嘩して実家に帰られてあまつさえそのタイミングで事故死されてしまった国文学の講師の松嶋が主人公。

ひょんなことから手に入れた「未発表の小説家の手記」の謎を解いて学界発表して名をあげよう!と、奔走するのだが、実は大いなるわなが仕掛けられていた・・・という話。

 

何回も、わかった!と思うのだがひっくり返される主人公。

ややヘタレやけどなぜか色んな人にモテモテ。自分を卑下しがちだけなぜか、愛されておる。どんでん返しが何回もあってめちゃくちゃ面白かったわ~

600ページを一気読み!!!
どんでん返しは
何回あるのか!?

終戦直後と現代が複雑に絡み合う
驚愕と感動のミステリ巨編!

話が四転五転六転する!?
絶望の泥沼からの脱出!

事故で妻を喪い、
失意のどん底にいた大学講師・松嶋は、
自殺した作家の未発表手記を入手。
離れ離れになった娘と一緒に暮らすために、
作家の自殺の真相を究明し、名を上げようとするが……。
複雑に絡み合った謎の果てに辿り着いた真実とは? 
旧字旧仮名づかいの作中作が現代語となり
圧倒的なリーダビリティで生まれ変わった、
圧巻のミステリ巨編!
解説/野地嘉文

次に読みたい本

 

もう20年以上前に読んだけどこれ、すごかった。衝撃作だった。