貫井徳郎の「追憶のかけら」現代語版を読んだ。
どういう事?古語版もあるの???とおもっていたら、最後の解説で謎が解明した。
この「追憶のかけら」は、作中作といって、小説のなかに小説がかかれているのだが、その「知る人ぞ知る小説家の手記」というのが戦後すぐに旧仮名遣いで書かれていた、(初版では)ということらしい。
そのギミックの面白さをすてても読みやすさ重視でどちらも現代語で出版されているから、「現代語版」と銘打っているそうな。ややこし。
でもね、作中作の方もすごいの。長さも完成度も。いわば小説2本分なのでなにしろボリュームがすごかった。
物語は、妻と喧嘩して実家に帰られてあまつさえそのタイミングで事故死されてしまった国文学の講師の松嶋が主人公。
ひょんなことから手に入れた「未発表の小説家の手記」の謎を解いて学界発表して名をあげよう!と、奔走するのだが、実は大いなるわなが仕掛けられていた・・・という話。
何回も、わかった!と思うのだがひっくり返される主人公。
ややヘタレやけどなぜか色んな人にモテモテ。自分を卑下しがちだけなぜか、愛されておる。どんでん返しが何回もあってめちゃくちゃ面白かったわ~
次に読みたい本
もう20年以上前に読んだけどこれ、すごかった。衝撃作だった。