横溝正史の「迷路荘の惨劇」を読んだ。
今回の話、またしてもと書いたら失礼か「迷路のように入り組んだ洞窟」が出てくるのである。
先代を殺したとされる犯人が逃げ込んだまま行方知れずになっているその洞窟を中心として話は進むのだが、金田一の昔からの知り合い、譲治青年とたまっぺという若い二人の登場は微笑ましいが、それ以外は先代からの因果が応報しまくっててどろどろの人間関係。
しかも中心になっている、迷路荘の党首一家の名前が何縛りだというくらい「んど」「んど」言ってるので、人間関係を掌握するのに一苦労。
ウィキペディアよりコピらせてもらいました↓
~んど、ってついている古舘一族のじじ、父、息子の三大にわたる因縁がここにきて爆発するわけです。
登場人物の中でも特筆すべきは「お糸刀自」
刀自(とじ)ってなんだ?という方のために、説明すると(私も知らんかった)
刀自・・・中年以上の婦人を尊敬して呼ぶ語。
えーっと、じゃ私も刀自なのか?おばあさんのイメージだったけども。
とにかく、糸という名の老女がいろいろすごいんですわ。以下ネタバレになります。
実は、コミカライズのほうを先に読んだのですがこのインパクトのある絵をご覧あれ。
滑車を利用すれば力のない老女でも大の男を殺せますという、理科の実験のような話でもあるわけです。
あ、でもこのネタバレは一部でして。犯人も被害者も何なら犯行の計画者と一次実行者、2次実行者が違ったりしておりますのでこの絵を見ても十分楽しめることを保証します!
いよいよコロナの脅威が身近に迫って来て、こんな時は本読むしかないよね!という方にオススメ!