横溝正史の迷路の花嫁を読んだ。
かけ出しの小説家松原浩三は、ふとしたことからとてつもない恐ろしい事件に巻き込まれていった。暗い夜の町を散策していた彼は、偶然行き会った若い女の異常な様子に不審を抱き、後を追いかけた。だが、通りがかりの警官と共に、女が消えた路地へ踏み込んだ彼は戦慄した! 軒灯にヤモリが這うクモの巣だらけの無気味な家、そして縁側からまっ赤な猫の足跡が続き、血の海と化した座敷には、無数の切り傷から鮮血をしたたらす全裸の女の死体が……。横溝正史の傑作長編推理小説
今回、金田一耕助はあまり出番がない。
なんでもわかってるよーという顔して、ストーリーを回す係で、
むしろ、小説家の松原浩三が主人公。
最後はあっと驚く終わり方で、読み応えたっぷりだったのだがなんか違和感。
良くも悪くもいつもの金田一シリーズと一線を画す昼ドラっぽさ。
で考えてみたのだが、タイトルと内容がマッチしてない気がする〜〜
あんまり「迷路」も「花嫁」も関係なくね?
私だったら、そうだなーインチキ宗教家とその美しき霊媒や信者たちにちなんで、
「業火の秘密」これじゃコナンの映画からパクってるな。
「罪深き手袋」とか「猫が導く」とかはどうだろうか。うん、たいしたことないね。
うーん難しい。迷路の花嫁でいいや。
千代吉さんという傷病軍人が出てくるのだが、この人も最初と最後ではちょっとキャラが変わってるような気がするし・・・
でも、他の方のレビューで犯人が導入からわかって残念、と書いてあったが、おっとどっこい、私は最後ギリまでわからず楽しめた。
今回の話は本物の「ヒトデナシ」定冠詞を付けてザ・ヒトデナシと呼んでもよい人物(インチキ宗教家ね)が出てくるのだが、勧善懲悪的なストーリーにはならず、
あーいい人たちが次々とー…とちょと残念な感じである。
ストーリーを通して肉親から捨てられた不幸な少女が、幸せな若妻、そして母親へなっていくのが救いだ。
やはりドラマ化しておりますな。DVDは出てないみたいだけど。古谷一行主演。
kindleunlimitedで読めるので(2020.01現在)ぜひ!