絶筆ということを初めて知ったこちら「悪霊島」 この表紙痺れるわ~
アメリカ帰りの億万長者から人探しを依頼され、岡山を訪れた金田一耕助は、久し振りに会った磯川警部と旧交を温めた。だが、それも束の間、警部の話から金田一の尋ね人が謎の言葉を残して怪死したことを知る。さらに依頼人越智竜平が、出身地の刑部島に建設中の一大レジャー施設をめぐり、島の人々から反感を買っていることを知って、金田一は前途に不吉な事件の予兆を感じるが……!?
なんといっても、集大成・オブザ・横溝!で、閉鎖された島での因習、怪しすぎる美女、美しい双子の姉妹・・・そして何より岡山!これ以上ないくらい、横溝っぽい。
余談だが、私の中では岡山は「ホラーの本場」
岡山弁イコール暗いヨ怖いヨだ。
それはやはり、横溝先生とこの方の功績だろう。
- 作者: 岩井志麻子,甲斐庄楠音
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2002/07/31
- メディア: 文庫
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これ読んだのはかれこれ20年くらい前の気がするが未だに
「怖いやんか!ばか!」と思うくらい怖かった。内容より感情しか残らない衝撃の読書体験。
さて、悪霊島を読みながらずっと
「巴御寮人を映像化したら岩下志麻だな」
と思い続けていたので、先ほど検索して出てきた結果に大満足だ。
この人しかいない!はまり役だろう。
ちなみに配役は金田一耕助(加賀丈史)、越智竜平(伊丹十三)、三津木五郎(古尾谷雅人)
レビューを見るとビートルズの楽曲が使われているとこのと
・・・当時はものすごく斬新だったのかな~残念ながらがっつり物心はついているはずだが記憶になし。
多分、平成とりこして令和の今の子が見たら、どちらもレトロでくくられて違和感ないかも。
物語は、結局多くの犠牲を払っていろんな人に悲しみを背負わせて終わる。
唯一の救いは金田一の盟友、磯川警部のエピソードだろう。
それにしてもこの最後、ほんと金田一耕助ってやさしいなぁ。
すごく意外だけれど、この話当時金田一耕助は50代なんですって。
どうしても、映像の印象が強くて壮年のかっこいい人を想定してしまうけど(というか、私の脳内では常に古谷一行だけど)着実に年を重ねていってたんだ~
次映像化するときはぜひ、年齢も考慮した配役を!(今の古谷一行か?もう少し若くてもいいな)
関連してこちらもちょこっとご紹介。
名探偵・金田一耕助シリーズ 悪霊島 (あすかコミックスDX)
- 作者: JET
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
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JETといえば、横溝やらホームズやらをコミカライズしてくれているありがたい漫画家さん。そんなに激しく改変してないところが好感が持てる。
腰のところがつながった双子・・・って文字だけでイメージできない部分も、画像にしてもらえるとわかりやすい!
こちらはいっしょに検索で上がってきて今まで知らない漫画家さんだったので「ナニコレめっっちゃ読みたい!」と思い張り付けてみた。
ほかにも、浅見光彦シリーズのコミカライズなどを手掛けている人みたい。
どうやら絶版ゆえ急騰しているようで、古本で3000円ほどする模様。
・・・それはさすがに買いきらんわ。Amazonさん、kindleにして~
以上、ひさびさに金田一物のレビューが書けてうれしい私。