有栖川有栖の国名シリーズ「ロシア紅茶の謎」を読んだ。
というより、ロシア紅茶の~を書いてから国名シリーズを書こう!と思い至ったようでですよ、あとがきによると。
作詞家が中毒死。彼の紅茶から青酸カリが検出された。どうしてカップに毒が? 表題作「ロシア紅茶の謎」を含む粒ぞろいの本格ミステリ6篇。エラリー・クイーンのひそみに倣った〈国名シリーズ〉第1作品集。 奇怪な暗号、消えた殺人犯人に犯罪臨床学者・火村英生とミステリ作家・有栖川有栖の絶妙コンビが挑む!
初出は1993年あたりらしく、かれこれ30年近く・・・うわーってなるね。
そういえば大学の時に読んだわ~
このころはまさかドラマ化されてイケメン俳優どもが演じるなんて夢にも思わず、失礼ながら私の中では著者近影の写真のおじさんが有栖だったわけで、そういう意味では萌えていなかったのだ。というか当時は萌えという言葉もなかったがな。
ただ、パズルのように論理的でいてキャラクターのたってるミステリというのが珍しい時代だったので、ただひたすらそのトリックに感動していた記憶。
それが、今ではこんなイメージ。いいけど。いや、この方がいいけど。
ちなみにこちらのコミカライズも面白かった。絵が美しかったよ。
アリスはちょっとだけポンコツで、でもその言葉をきっかけに火村が推理を展開するところなんてな定石がこのころから使われていたようだ。
30年も歳を取らずこの関係を続けている二人。
30年も火村の抱えている闇を訪ねきれない有栖。
・・・めちゃくちゃ仲いいくせして!
そろそろ、人を殺したいと思ったことがある火村の過去が語られてもいいのではないだろうか?それとも、最新刊あたりでは語られちゃったりするのかな~
ガラスの仮面と一緒で謎はちゃんと回収してちょうだいよ!ってハラハラしだした。
何せ作者も、そろそろ高齢者かもしれぬし。いや、定年のない仕事とは思うけれども!
思うけれどもぶっちゃけますと、死ぬ前にちゃんと大掛かりな伏線回収してね!っていうね。
ちなみに、ガラスの仮面は最新刊待ちで何年過ぎただろう(遠い目)
月影先生がいよいよヤバくなって5年って言わないのではないだろうか・・・
このままだと作者の前に私が先にぽっくり行くかもしれぬ。