iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

猫づくし「ペルシャ猫の謎」

有栖川有栖 国名シリーズ第5弾「ペルシャ猫の謎」を読んだ。 

ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)
ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)
 
 「買いなさい。損はさせないから」話題騒然の表題作。「ペルシャ猫の謎」。血塗られた舞台に愛と憎しみが交錯する「切り裂きジャックを待ちながら」、名バイプレーヤー・森下刑事が主役となって名推理を披露する「赤い帽子」など、粒よりの傑作集。〈国名シリーズ〉第5弾、火村・有栖川の名コンビはパワー全開!

 

 本格的なミステリというより、エッセイとの中間のような「小品」というイメージの作品が多い。収録は以下の7つ短編集。

 

表題作「ペルシャ猫の謎」

双子の片割れか、ドッペルゲンガーか?殴られた上にいいとこなしやなー笑しかし、同じ顔で性格が全く違う、弟はモテる、ってあのであればやはり、明るさとか人当たりは造作以上の意味を持つことにならないか? 

 

「暗号を撒く男」

殺された男の家には、意味不明のものがたくさんばらまかれていた。

普通こういうことは、犯人を指し示したりするものだが、まさかのモテたくてやったこととは。火村先生ががっくりしちゃうのもわかる。

 

「悲劇的」

火村英夫の初の小説?と、言っても彼がやったのは学生のレポートの採点だけど、最後の一文のおかげで、悲劇的な叫びが星新一風の時ショートショートに還元されている。

 

コミック星新一☆親しげな悪魔

コミック星新一☆親しげな悪魔

  • 作者:星 新一
  • 発売日: 2012/08/16
  • メディア: コミック
 

 


切り裂きジャックを待ちながら」

作中、「ゴドーを待ちながら」の話が出てくる。聞いたことはあったが全く内容を知らなかった。不条理劇なんですってね。 観てみたいけど、ミステリのような、すっきりしたものが好きな私には合わないような気がする。

 

ゴドーを待ちながら (白水Uブックス)

ゴドーを待ちながら (白水Uブックス)

 

 ちょっと怖い漫画「リウーを待ちながら」もここからとってるのかしらね。
でもリウーは、ペストに出てくるリウーだよね。どちらにしろ、このコロナを予言するかのような漫画で怖くて二巻が読めない。 

 

 
「赤い帽子」

名バイプレーヤー・森下刑事が主役となって名推理を披露する。お洒落デカ森下が、アルマーニのスーツを着る理由が語られている。単なる見栄坊じゃなかったか。森下刑事が好きになってしまう一編。   

 

「わらう月」

 北半球と南半球、月のかかる方向が違うんだ!知らなかったよ。中学理科で習ったはずだけど。  

 

「猫と雨と助教授と」

 酒と泪と男と女みたいなタイトルだが、これは昭和の流行歌ではなく、谷崎潤一郎の猫と庄造と二人の女、からいただいたタイトルらしい。

 

酒と泪と男と女

酒と泪と男と女

  • 発売日: 2014/02/12
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

猫と庄造と二人のおんな (新潮文庫)

猫と庄造と二人のおんな (新潮文庫)

 

 

酒となみだとおこ 猫と雨助教授と猫と雨と助教授と猫と雨と助教授と「猫と雨と助教授と」

あとがきでも書かれていたけど、ピアニストがアンコールの時に弾く短い作品のようなものが書きたかったとのこと。なるほど~

愛猫家でも知られる有栖川有栖、今回の作品はすべてに「猫」という文字が一つは入っているという、猫尽くし。

 

 

 

あーそれにしても、この投稿は何でこんなに文字の大きさが変わっちまったのか。

 

たぶん、理由があるでしょうよ、そして私が100パー悪いんだ。

 

いつも通り書いてるつもりなのだがなぁ。

 

大変読みづらいまま最後までお読みいただきありがとうございます。