iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

書籍・雑誌

だじゃれ?「月の砂漠をさばさばと」

よかった~!!北村薫さんの「月の砂漠をさばさばと」。 北村氏と言えば、日常の謎ミステリー作家として有名ですが、この作品はおーなり由子さんとタッグを組んだ大人向け絵本?ものがたり?です。 内容は、 9歳のさきちゃんとお母さん、二人で仲良く暮らし…

さよなら星新一

え?亡くなったのはずいぶん前だろ、って? 昨日別れを告げたのは私の星新一の文庫本約50冊でございます。 毎年律儀に遊びに来る親戚の子に、もし読むならどうぞ~って、漫画を上げることにした。 ついでに、こんなのも読むかしら?と軽い気持ちで文庫本を入…

今年は見てみるか箱根駅伝「風が強く吹いている」

今日から箱根駅伝が始まりますね。 実は私はスポーツに関しては観る才能すらなく、野球は結果だけ判ればよいので、朝のニュースのスポーツコーナーでおなか一杯。 サッカーに関しては未だにオフサイドの意味がわからん。ましてやラグビー・・・全然わからん…

産んでから読んだ本

出産のため普通5日間入院するのですが、その間は上のちびっ子ギャング達の面倒を見なくてよいバラ色の日々なのです。新生児?そんなもん、おっぱいやっとけば余裕で寝ちゃうでしょ! てなわけで、入院中読む本で用意したのはこの2冊。 どうやら2年に一回…

最後に泣けちゃいます「終末のフール」

大好きな伊坂幸太郎さんの本。 終末、というのは地球の終末。後三年で地球に小惑星が落ちるというとき、仙台片隅の団地「ヒルズタウン」の住人を軸にした短編集です。 後8年で地球が滅亡する、と知らされて世界中が暴行と絶望で荒れ狂い、5年間がすぎる。…

「妊婦は太っちゃいけないの」

産科へ行くたびに「最も軽そうな服」を選び朝食を控える私。だって先生から毎回怒られるんでもの。 早いもので9ヶ月。今一番の関心事は体重。前回も前々回も同じ様にに苦しんでいた「体重管理」 もうこんなにおなかが大きくなっているのに、産まれてくる子…

タイトルが怖い・・・「旧怪談」

あの、京極夏彦さんが江戸時代の怪談(というより、割り切れない話がおおい?)「耳袋」を現代風に語りなおした一冊。 どれだけ現代風かというと、作中人物がN氏とかAさんになってるし、気鬱が「ストレスで」とか「高齢者特有の認知症」なんて感じになってお…

覆面作家シリーズ

ずいぶんブログの更新がとどこおってしまって、まあ、誰も期待してないブログだしなどと自分で言い訳。多忙は怠惰の言い訳であるとはよく言ったもので。 ただし、私の場合は多忙というよりただの怠惰だ。暑いし!!腹は重いし!!(妊娠8ヶ月目突入) とこ…

「打ちのめされるようなすごい本」

読者が打ちのめされる書評ってのもめずらしい。この本は、米原万里さんが昨年なくなってから、初めて出された彼女の行った書評の総括。 書評って、なかなか大変な作業だと思うわー。感想とは違い、読むときも神経を使うものでしょう。本当にエンターテイメン…

切り捨てられた!「趣味は読書。」

初めて斉藤美奈子さんの本を読みました。 今までも過激な?しかし、ぐっとくる文学論を展開している人、というイメージはあったのですが、ベストセラーをあなたの替わりに読みました!という文句に引かれて読んでみると・・・ あらあら、のっけから切り捨て…

青春群像?「砂漠」

いい本でした~。のっけから褒めます。この人の書く本は、どんな結末であろうと読んで穏やかな気持ちというか、いいきぶんになるので大好き。 内容は大学に入学した北村君が合コンしたり、麻雀したり、友達とちょっと危ない橋を渡ったり恋人をつくったりと、…

表紙はこなみ詔子「ロマンス小説の七日間」

三浦しをんが描く恋愛小説。恋愛小説というと確実にどうでもいい気持ちになる私ですが、実は角川書店の夏の百冊に惹かれ購入。 彼女の恋愛感っていうのが「燃えるような恋」から程遠く、等身大でつぼにはまってとても面白く読めました。 内容は、海外ロマン…

最近読んだ本でよかったもの

私の場合、ほとんどは図書館で借りた本を読んでいるため、「最近」が「新刊」を意味しないのですが。 ・嘘つきアーニャの真っ赤な真実 米原万理著 彼女がプラハのソビエト学校で出会った3人の少女との再会。実際この人はお父さんの主義の関係であちらに行か…

よい意味でバカバカしさを徹底「小説こちら亀有公園派出所」

特別こち亀ファンというわけでもないのですが、ついつい購入。 だって、執筆陣がたいそう豪華。たとえば大沢氏はアノ新宿鮫と両さんが出会う一幕。この両さんはそこはかとなくハードボイルドタッチ。 書いた人によって、それぞれの両さんがいて、よい意味で…

甘い「銃とチョコレート」

講談社のミステリーランドですが、去年の「このミステリーがすごい」見事1位だったものです。 少年少女を念頭において描かれた作品でありがなら、大人が舌を巻く。すごい! 主人公の少年リンツ。みんなの憧れ探偵ロイズ等などチョコレートの名前がついた登…

「あるきかたがただしくない」の?

初めて「生きている男性歌人では世界一売れている」枡野浩一さんのエッセイを読んだ。ちなみに、歌集は読んだことない。 この本は、自身の元妻、漫画家南Q太さんとの間の息子当時四歳に「会いたい」とひたすらいい続けて1年間のエッセイが収められている。 …

最近読んだ本

つわりが重くなかなか起きあがれない私は最近寝てないときは読書という恵まれ(吐き気と戦いながらだけど)た境遇です。 残念なのは、新しい本が手に入らんこと。図書館で借りた本は読み尽くし、実家にて古い本を発掘しては読んでいます。 最近読んだ本は以…

おっこちきれた「斬られ権左」

宇江左真理さんの「斬られ権左」を読んだ。切ないお話である。 権左は「おこっちきれた」あさみを救うため八十八ヶ所も刀傷を受ける。「おこっちきれた」とは遠近(おちこち)が切れた→垣根が無くなった、転じて「ぞっこん惚れた」というような意味らしい。 …

とろける「チョコレート革命」

バブルであわあわだった頃、一斉を風靡しましたよね?あ、それはサラダ記念日のほうだったか? 当時はぜんぜん興味をもてなかったけれど、最近短歌も面白いなーと教科書代わりに読む。(選ぶ本がまちがってるか?) ・・・・こ、これは不倫の歌じゃないです…

ミステリーランドはアタリが多い!「探偵伯爵と僕」

「すべてがFになる」で私達に衝撃を与えたのもかれこれ一昔前になるのか。 ずっと、人に借りて読んでいましたが、引越しのため貸してくれる人がいなくなりしばらく森 博嗣さんから遠ざかっておりました。 この本、ミステリーランドのラインナップのうち一冊…

ビバ!縁起の良い名前「サラリーマンブラザーズ」

コンスタントに(私にとって?)クオリティの高いにギャグ4コマを描いている中川いさみさん。 久しぶりの新刊を本屋で見つけ小躍りしてしまいました。思えば私が高校生くらいの時「不条理」な笑いを初体験して以来、新刊が出れば必ず買っている作家です。 …

わくわくよ、再び「怪盗グリフィン、絶対絶命」

法月綸太郎氏が少年少女のために書き下ろし、なんと昨年のこのミスのベストテンに入ったこの作品。 引っ越した先の図書館にありました。感動~~!ありがとう!ありがとう! 内容は、「あるべきものをあるべき場所へ」が信条の怪盗グリフィンが盗みを依頼さ…

時代小説を読む人必読「一日江戸人」

いや~!!!これ、すッごく面白かった! 杉浦日向子さんのよさに今ごろ気づくなんて、ぎりぎり~(歯ぎしり) 彼女の追悼フェアで並んでいた本書。 ものすごく膨大な資料を読み込んだであろう彼女が、さらりと紹介する江戸時代の風俗のあれこれ。気負わない…

読めばたちまち?(ガマの油風)「すぐに稼げる文章術 」

三月に契約が切れる派遣社員としては、この「稼げる」という言葉に非常に弱い。 当たり前だが文章で稼げるようになるには、相当の時間と情熱をかけねばならず、この本を読んだからといって幾ばくかでも稼げると思ったら大間違いなのである。 というより、こ…

亀は兎においつけるか?「白い兎が逃げる」

久しぶりに有栖川アリスの「火村シリーズ」を読みました。表題作含む3つの中編です。 引越し直前に購入したもののしばらく行方不明になっており、ようやく発掘されて読了の日の目を見たこの本。ミステリーを途中で放置するのは大変精神衛生上良くないという…

小林カツ代のすぐ食べられる!おやつレシピ

にんじんのクッキーやにんじん蒸しパンジャガイモのクレープなどに惹かれ思わず購入。おいしさ伝わるカラー写真満載で、横に掲載されているレシピも確かにシンプル。ミルクやバターを使わないチョコレートケーキのレシピも載っていました。(おいしいのかし…

まっことみごとな「男振」で!

先日読んだ池波正太郎「あほうがらす」の一遍「つるつる」を習作として、1つの長編に昇華させたものです。いや~読後にさわやかな感動がありました。ハンディ(この場合若ハゲ!)を乗り越え、数奇な運命に振り回されつつも自分の信じる道を進んだ堀源太郎…

えんぴつ一本ではじめる 「イラスト手習い帖」

本屋でうっかり手にとってしまい、即買い。じつはこういうイラストハウツー物にすごく弱い。おまえはどうなりたいんだ?という感じですが。 内容は、手ならし編、基礎技法編、イメージ編の三部構成で段々と難しくなっていきます。今流行のドリル形式で、お手…

免疫が出来るまでもうちょっと「あほうがらす」

藤沢周平の「隠し剣シリーズ」を続けさまに読んでいて、どうしても池波正太郎との違いを考えてしまう。(私も業が深いというか。他にもいっぱいする事はあるだろ) 矢も立てもいられず職場の売店にて購入。「あほうがらす」「つるつる」など11編からなる短編…

いもむしニャッキ!ではなく。「にょっ記」

最初に手にとったとき「いい色~」と思った。装丁もかわいいし手触りも好き。この手の色って目立ちにくいのでなかなか選択されないけれどいいセンスだわ~ 「にょっ記」は穂村氏のうそ日記だ。(あ、だから「にょっ記」か~) 日記というかエッセイというか…