iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

書籍・雑誌

武士の一分がたてばそれでいい「隠し剣秋風抄」

隠し剣シリーズ第二弾は先ほど上映されていたキムタク主演の映画「武士の一分」の原作であります。原題は「盲目剣谺返し(こだまがえし)」年配の同僚のうんちくによると、原題のまま映画のタイトルにするのは出版社だか映画会社だかが変に気を回したからら…

冬の日本海色だ「隠し剣孤影抄」

帯に「武士の一分」とでかでかと書いてあった。おお、これこれ~っとおもってよく確かめもせずにレジに持っていく。後々よく見れば~「武士の一分」の原作である「盲目剣谺返し(こだまがえし)」は、姉妹編「隠し剣秋風抄」に収められています。~って!お…

読む場所を考えよう「おんなの窓」

手塚治虫賞を受賞したこのマンガ。ヒトコマエッセイマンガとでも申しましょうか、解らない人にはきっと解らない。でも私は大好物でございます。 伊藤理佐さんと言えば「おるすばんえびちゅ」が大好きだった。元祖エロかわいいとでももうしましょうか。女子大…

なんか痛かった「書店員タカクラの、本と本屋の日々。・・・ときどき育児」

いろんな人が紹介しているのを見てずっと気になっていた本。 西日本新聞に連載されていたコラムなどをまとめた一冊だ。私は他人の書評を読むのが好きだ。でもあんまりお堅いのは苦手。最近の秀逸はやはり三浦しをんの「三四郎はそれから門をでた」書評という…

なんだこの本は!「ガダラの豚」

古本屋にて出会った本。「おお、この厚さ(約5センチ)で百円とは!」となんとなく購入。かなりの体積であります。本を厚さで判断して良いのかどうかはわからないけど、というかダメだけど、この本はアタリであった。かなりのお買い得。中島らもさんを読む…

次のスイーツは決まったか?「夏季限定トロピカルパフェ事件」

ほんとに創元社か?とおもうようなイラストの表紙であるが、あなどるなかれ去年のこのミステリーがすごい!でトップテン入りしているのだ。 「春季限定いちごタルト事件」の続編で、流れからいくと秋季限定「モンブラン」事件と冬季限定「ホワイトチョコ」事…

古びないすごさ「99%の誘拐」

いや~ぜんぜん古びてないなぁ。この作品が約20年前に書かれていたとは。驚くようなハイテク駆使の話だ。(さすがに音響カプラーとかは見たことないけれど) 刑事コロンボのようにあらかじめ犯人が判っている、いわゆる倒叙ものなので、どうしてもネタばれ…

表紙と中身のギャップ!「桃色トワイライト」

ピンクピンクした表紙は松苗あけみさんだ。とってもかわいらしい。本書の中身がどんなことになっていようとも、この表紙からはうかがい知れない。加えて「桃色」と「トワイライト」という「マンガタイトルの法則=意味はあんまり考えない。言ってみればフィ…

私のなかでpopが立ってます「たそがれ清兵衛」

つい先日、テレビでも映画の方(真田広之主演)をやっていたみたいですね、見損ねたが。それにしても、最近「藤沢周平」さんがフィーチャーされている(ような気がする)。キムタクが主演した武士の一分も彼の原作であるし、私のなかで「注目株!」というポ…

表紙にびっくり「遠い約束」光原百合

表紙はあの本格推理少女漫画「パズルゲーム☆はいすくーる」の野間 美由紀さん。う~ん、マンガと小説とで表現方法は違うけれど、確かにこの2人は目指すところというかまとう雰囲気が近いような気がする。光原さんは「時計を忘れて森へ行こう」や「十八の夏…

就職活動の不条理と「格闘するものに○」

しをん嬢の処女作で、就職活動中の女子学生の社会に出ていくことへの不安と怒りがつづられています。あとがきで重松清氏が述べられているように、夏目漱石の我輩は猫であるに通呈するようなユーモアと風刺と古風な語り口。 内容は、政治家一族の娘として生ま…

ドラマが面白かった人は読む価値あり?「佐賀のがばいばあちゃん」

同居人が佐賀出身なので佐賀ネタには敏感でハナワ、ハナワ言っていたのですが、これも読んでみたいと、かれこれ一年ほ ど言っています。読めよ~とうとう私が購入。趣味じゃないんだけどな!と思いつつ読み始めると電車のなかで涙が・・・ 不覚。島田洋七さ…

つかめ小市民の星「春期限定いちごタルト事件 」

なぜこの本を買ったかと申しますとこのミス10位である「夏期限定トロピカルパフェ事件 」攻め・・・のための前哨戦。読みたいなと思ったけど、最初から読みたいA型の几帳面さから、「春期限定~」を購入したのでございます。表紙のイラストがかわいい~ …

しゅんしょくうめごよみ と読むらしい「春色梅児誉美」

マンガ日本の古典31巻。春色梅児誉美は江戸後期の戯作者(でいいのか)為永春水の書いた作品で、内容は、江戸深川の遊里を背景にした、色男をめぐって芸妓や許嫁(いいなずけ)たちが真心と意気地を尽くす話。 ・・・笑えるくらい都合よくお話は収束します。…

2006年最後はコレ!「アヒルと鴨のコインロッカー」

ずっと読みたかったのが文庫になっていたので、ふはふはと鼻息荒く購入。久しぶりに一気読みだったわ~ 内容は現在と2年前の2人の語り手が交互にお話をするカットバック方式。(と言うらしい後書きで初めてしりましたよ)読んでいるうちにだんだんとわかっ…

修行がたりないとどこが「夢のような幸福」かわからないぞ

表紙のかわいいナイチンゲールは漫画家吉野朔実さんの手によるもの。吉野さんと言えば「少年は荒野を・・」とかで有名な方ですが、私の中では「本読み」というイメージが強い。というよりも「お父さんは時代小説(チャンバラ)がお好き」「お母さんは赤毛の…

成功哲学系?3日で運がよくなる「そうじ力」

今はやっている掃除関係の本。掃除や片付けは苦手だが、モチベーションを上げるために購入。形から入ってみるみる。この本はいわゆる「風水」関係ではなくどちらかというと「成功哲学」関係とでもいいますか。書かれていることは極めてごもっともで、たしか…

マンガで読む日本の古典「今昔物語」水木しげる

今は昔から始まる、平安の「世にも不思議な物語」がたくさん詰まったこの物語。妖怪の大御所水木さんが描くとこうなるのか~女の人がずいぶん色っぽいのです。だが男の人は大体がベースはねずみ男。エッチなシーンも結構あるんだけど何故か男の人はねずみ男…

純粋に単純にエンタメ「麿の酩酊事件簿  花に舞 」

マンガをノベライズしたこの本。さくっと軽くて純粋にエンタメ本。内容は、旧家で名家でお金持ちの文麿さんが家訓(八十六条!)に沿う女性をみつけ結婚するためにがんばるのですが、なにせお酒に弱いくせに毎度デートに誘って酩酊してしまう。 そして酔って…

「乙女なげやり」三浦しをん

人は何歳まで乙女を自称していいのだろうかという悩みから始まるこのエッセイ。表紙は今大ブレイクの「のだめカンタービレ」の作者二ノ宮知子さんです。やっぱり!かわいい。結局、早乙女さんという人はおっさんだろうと年寄りだろうと死ぬまで早乙女である…

マンガ日本の古典で読む「落窪物語」花村えい子

落窪とはへこんでる穴ぼこみたいな意味で「灰かぶり姫」と同じようにはずかしめるための呼び名。継子いじめのシンデレラストーリーです。とにかくひどくいじめられる落窪姫(あれ?本名は出てきただろうか?)が中将に見出され幸せになる。この中将とか少将…

カラーセラピー?「色の暗号」

帯には、「ダイエットにはブルーを!若返りにはピンクを!」の文字が躍る。やや斜めな気持ちで購入。なんだか眉唾ごしごし系? 内容は、色の効用からはじまり、だんだん「彼との相性」系のもうどうでもいいノリになっていく。上と下で色の違うカラーボトルを…

生理的に受け付けるか否か「カニスの血を嗣ぐ」 朝暮文三

初めてこの「朝暮文三」の本を読みましたが、うーん。最初の4分の1あたりは「失敗したか?もういいか?」と思っていました。内容は 嗅覚が極度に発達した男・阿川が臭いによって事件に入り込んで行くと言う話。この嗅覚の発達の仕方と言うのが「すごく」て、…

早く続きがよみたいな、暴れん坊本屋さん

久しぶりにマンガを新刊で書店で買った私。 どんだけケチなんだよ。という感じですが、今まで気になっていたこの本を購入。ニヤリの連続でした。この表紙のオバQみたいなのが作者の番子さん。リアル書店員です。 私も大学生のころ本屋でバイトをしていたの…

マンガ日本の古典で読む「心中天網島」里中満智子

近松門左衛門が文楽のために作った作品集。一番有名なのは女殺油地獄ではないでしょうか?ふぅ、タイトルと著者を書くだけでこんなに疲れる作品も珍しくってよ。内容は、どうしょうもないどら息子が勘当され・・・と私が一生懸命書いても伝えられると事も少…

あ~あ読み終わっちゃった「空飛ぶ馬」 北村薫

やっと「円紫さんと私」第一弾を手に入れました。とうとうこのシリーズを読み終わってしまった。北村薫氏のこのデビュー作、表題作のほか砂糖合戦、あかずきん等を含む連作ですが、なかでも「砂糖合戦」は見事というより、円紫さんの空恐ろしいばかりの洞察…

マンガで読む日本の古典「御伽草子」やまだ紫

(私の中で今頃)大人気シリーズ「マンガ日本の古典」ですが、こつこつと読み進めております。 今回はやまだ紫さんの「御伽草子」。いやー今までの中で一番おもしろいかも。 と、言うのも 「ものぐさ太郎」とか「鉢かつぎ姫」「一寸法師」等々、いつも子供に…

六飲み屋?の姫君「六の宮の姫君」北村薫

お里が知れる変換をしやがった私のパソコン。 円紫さんと私シリーズ第2弾です。三年生になりゼミも決まり卒論に向けてワープロ(時代を感じます)を買うためにアルバイトを始めた「私」。 本の虫だけどとってもまっすぐに育った彼女は、みなに愛され良縁にも…

マンガで読む日本の古典「雨月物語」木原敏江

木原敏江さんといえば、少女漫画少女漫画した絵柄を欠かせたらピカイチの方ですが、中学時代に「アンジェリク」を人から借りて読み、かなりガツーんと衝撃を受けたのを思い出します。(それまでは、何?この絵くらいに思ってた) 涙が滝のように流れる大河ロ…

マンガに本の古典で読む「とはずがたり」「和泉式部日記」 いがらしゆみこ

マンガ日本の古典が近くの図書館にてそろえられたので、今回はいがらしゆみこさんの「とはずがたり」「和泉式部日記」をチョイス。 いがらしゆみこさんと言えば我々の年代の乙女DNAの核を形成している「キャンディキャンディ」の作者。う~ん、私がちょうど…