よかった~!!北村薫さんの「月の砂漠をさばさばと」。
北村氏と言えば、日常の謎ミステリー作家として有名ですが、この作品はおーなり由子さんとタッグを組んだ大人向け絵本?ものがたり?です。
内容は、
9歳のさきちゃんとお母さん、二人で仲良く暮らしています。
最後までお父さんは?という読者の疑問には答えが出てこないけれど、(離別なのかな~)、さきちゃんのお母さんのおおらかさや見つめる目の温かさが、二人だけの生活を暗くさせてなくて、むしろこんな生活もいいかもと思えてくる。
ま、うちはもし旦那を家庭からリストラしても親と子4人・・・こんな感じにはなれそうもない。
手に職もないし(さきちゃんのお母さんは作家)きっと、食べていくだけで汲々としちゃうだろうな。などとリアルな想定までしてしまう。
タイトルの「月の砂漠をさばさばと」は鯖の味噌煮を作りながら、思わずお母さんが口ずさんだ迷?曲。
12の小さな物語は、こんな感じでさきちゃんの聞き間違いやおかあさんのだじゃれが入っいます。全部かわいい!こんなことってあるよな~、と思えるほほえましさ!
特に、新井さんちの子になった「乱暴者のくま」の話は、うちの子にもアレンジして話したら結構受けてた。(オチはアライグマになっておとなしくなった。でもこれだけじゃ終わらないの。)
おーなり由子さんの絵もとてのかわいい。
月の砂漠をさばさばと (新潮文庫) 著者:おーなり 由子,北村 薫 | |
全体を通して、高野文子さんの「るきさん」を思いだした。るきさんがなんかの拍子で子どもを持ったら、こんな感じになりそう。ひょうひょうとしてて。
「るきさん」好きな人は、このお話も好きだろうな~と。
こちらも強くお勧め!私は、この本を実家に置いていて帰るたびに読んでます。
るきさん 著者:高野 文子 | |