先日読んだ池波正太郎「あほうがらす」の一遍「つるつる」を習作として、1つの長編に昇華させたものです。
いや~読後にさわやかな感動がありました。
ハンディ(この場合若ハゲ!)を乗り越え、数奇な運命に振り回されつつも自分の信じる道を進んだ堀源太郎。
最後数ページのエピローグで、すべてを乗り越え本当に幸せになった彼の姿を「まっこと見事な男振(おとこぶり)で!」と彼の父が感涙するセリフがにジーンとします。
若様の頭を殴り死罪を覚悟した源太郎に「初霜饅頭」というのが差し入れられますが、これがまたおいしそうなんだ!
源太郎は死ぬことよりも「気がつけば饅頭のことばかり」考えている自分を「あさましい、自分はまだ子供なのだ」と思います。
そんなことないぞ。「初霜饅頭おいしそう(よだれ)」と時代を超えて妄想しているあさましき私がおります。