同居人が佐賀出身なので佐賀ネタには敏感でハナワ、ハナワ言っていたのですが、これも読んでみたいと、かれこれ一年ほ
ど言っています。読めよ~とうとう私が購入。趣味じゃないんだけどな!と思いつつ読み始めると電車のなかで涙が・・・
不覚。
島田洋七さんのイメージといえばずいぶん前にはやった漫才師。でしかなった私にとって、彼の子ども時代をづづったエッ
セーのはまさに以外だった。
前書きにて、先祖代々由緒ある明るい貧乏を経験した著者は今の人たちは「お金が無くって不幸」と考えているけれどそ
れは違うと解きます。
ばあちゃんは「スーパーマーケット」と呼び、川に棒を仕掛けておいて流れてくる野菜を利用。「今日はきゅうりが食べ
たいなと思っても流れてこなければ食べられないのが玉に瑕」
ばあちゃんは「おなかすいた」「気のせいじゃ」(おなかがすいて目が覚めて)「おなかすいた」「夢じゃ」
とにかく、あっけらかんとパワフルな貧乏生活がつづられています。
それでも、小学校の先生が運動会の日に親も来ず一人で弁当を食べている著者に「先生はおなかが痛いから、お前の梅干と
しょうがが入っている弁当ととりかえてくれ」と6年間毎年豪華な弁当と梅干弁当を交換してくれていたエピソードを読んで
、おもわず涙腺がゆるんだ。
ちょっと自慢っぽいところも鼻につきますが、やはり経験は宝なのだなぁ。でも私のなかでもカテゴリとしては「いっぱい
のかけそば」系。お涙頂戴とまではいかないんですが、私の心がきたないからか?すこし斜めな気分で読了。2時間で読め
るので、ドラマをみて面白かった方は是非。