古本屋にて出会った本。「おお、この厚さ(約5センチ)で百円とは!」となんとなく購入。かなりの体積であります。
本を厚さで判断して良いのかどうかはわからないけど、というかダメだけど、この本はアタリであった。かなりのお買い得。
中島らもさんを読むのも初めてで「この前亡くなったアルコール中毒すれすれの、エッセイを書く人」という乏しい知識しか持たなかった私は本書をよんでぶっ飛びました。なんだこの本は!!
内容は、アフリカの呪術をテーマにしたものなのだが、「ムー」的は話が好きな人には堪らないと思われます。
とにかく「オオウベ教授」とその家族や周りの個性的な人々が大活躍。
その中にはミスターマリックみたいなミスターミラクルや、清田青年のような清川(!)など実在の人物をモチーフにしたとしか考えられない人々も。
とにかく最後はとりあえず広げた大風呂敷をむちゃくちゃに収めたような感じもしないでも無く、ハッピーエンドと呼ぶには厳しい展開ですが、手放しで面白かった。
とくに、オオウベの妻、逸見が新興宗教にはまりその教祖の「奇跡」をミスターミラクルが種明かしする話や、アルコール中毒になったオオウベが酒絶ちのためにこもるお寺の和尚さんのところなど、主に私は日本でのエピソードがお気に入り。
古本屋でみつけたら、皆さんもぜひ。というか、まだ絶版していないので普通に購入も出来ます。