宮部みゆきの「天狗風 霊験お初捕物控」をよんだ。
先日読んだ「震える岩」でみゆき熱が高まり、続けざまに。
残念なことに「霊験お初シリーズ」は今のところこの2冊で打ち止めのようで、とは言えまだまだ続編は続きそうなので楽しみにしておこう。
今回もAudibleで読み上げてもらったのだが、面白いのはナレーターも「みゆき」さんなのだよ。そして、これがまたうまい!ピッタリハマってるんだよねー
今回は喋るトラ猫のテツが出てくるのだが、テツのやんちゃな声と魔物である「女」の声もホントにひとりでやってんの?っていうくらい使い分けられてて、ナレーターって本当にすごいなと思った。
いかにもラジオドラマみたいにお芝居でもなくて地の文章も全部同じ人が読み上げるのでなかなか真似できないよなーと思った。
ちなみに、ラジオドラマっぽいものもAudibleに収録されているがこれはこれでたまには楽しい。でも断然一人で読み上げている本のほうが聞きやすい。
今回のお話では、麻薬(アヘン)の密売や妻をなくして自暴自棄になったいわゆる無敵の人が出てくるいわば現実社会、しかも現代でも十分起こりうるような人間の罪の話と、喋る猫や天狗と呼ばれる魔物との戦いというファンタジーの2つの世界が共存している。
さらに、お初と右京の助の仲良し度が更にアップするというラブな要素もあって、たっぷり楽しませていただいた。
なんか、十分おもてなしされて帰ってきた気分。
久しぶりに読書を満喫。
思いが通じ合った相手の元へ嫁ぐ娘と、
両親に溺愛された美しい娘。
失踪する理由もない二人が忽然と姿を消した。
--その発端は、すべての女性が持つ「迷い」。
嫉妬と憧れ。美しさと醜さ。すべて表裏一体だ。
真っ赤な朝焼けの中、娘が一陣の風とともに忽然と消えた。居合わせた父親が自信番に捕らえられるが、自ら命を絶ってしまう。不自然な失踪に「神隠し」を疑うお初と右京之介。探索を始めた二人は、娘の嫁ぎ先に不審な点があることを突き止める。だがその時、第二の事件が起こった。
悲しみも苦しみも、恨みも嫉妬も全部吸い取ってくれる。
だから、宮部みゆきはすごい。
猫のテツが可愛かった~
次に読みたい本
今日、たまたまつけたNHKでやっていた番組で「ばみにく」という言葉を知った。
途中から見たのでイマイチわかってないのだが、あなたの知らない世界波の衝撃を受けた。
日本人男性は何故美少女になりたいのか?と白人女性の文化人類学者がフィールドワークで探っていく話。
特に超絶技巧で幼女の声をだす男性の映像は本当にすごくて、みんなにも観てほしい。
声も楽器の一部だから楽器の形状をかえて、そして音の高低をつけていくんですよ、と実演して見せるのだが、徐々に声音を変えていく様子が、それが魔法じゃないところがスゴイ。
いわゆるVtuberとかメタバースの話なんだがおもしろすぎたし、知らないこと多すぎた。ちなみにロシア語の論文でBaminiku」について書いている人もいるそうだ。
とりあえず検索すると、ばみにくは「バーチャル美少女受肉」の略と書かれていて、日本語なのに全く意味がわからん!と思った。
後で知ってそうな人に聞いてみようと思う。
で、ドキュメンタリーの最後に上記著書が紹介されていてああこの本は確かに本屋で山積みになっていた記憶がある。
まだまだ知らないことたくさんで、楽しいね!