鈴峯紅也の「警視庁監察官Q 」を読んだ。
アイスクイーンと呼ばれるキャリア監察官「小田垣観月」のスーパーウーマンプリを堪能する小説。
幼いころの事故により、超記憶能力を手に入れた観月。ただし、引き換えにすべての感情を失ってしまう。
笑わなければならないときには、笑う動作をする。「表情筋を引き上げる、口角を上げる。」など考えながらやらなければならない。
あまりの大変さに、アイスクイーンの別名がつくほど無表情を貫くことを選ぶ。
記憶力は桁違いだわ、実は武術の達人だわ、酒豪だわでなかなかすごいのだが、並み居る優秀な警察官たちを一言で鼓舞するマネジメント能力もすごいみたい。
ただ、可愛いところもあって超記憶能力を維持するために「脳への栄養=甘いもの」が欠かせないらしく、とくにこしあんが大好物とのことで、〇〇に行くならあそこのどら焼きを買ってきて、というシーンが多い。食べないと頭が痛くなるそうである。
たくさんの和菓子が実名で登場しており(ほとんど知らなかったけど)お腹が空くではないか。
ストーリーとしてはミステリーというよりサスペンスで、謎が謎を呼ぶというわけではない。しかも少々詰め込みすぎな感じがした。サービスしすぎというか。
初読みの作家さんだし、人気シリーズらしいのでもう少し追いかけてみたい。
人としての感情が欠落したことから、アイスクイーンと呼ばれる監察官・小田垣観月。2年前に起きたブラックチェイン事件で使用されたプラスチック爆弾の行方を追う彼女が、あらゆる情報を記憶できる能力を武器に警視庁の内部に斬り込む、シリーズ第1弾!
次に読みたい本
監察官だけでもいろんなドラマが生まれるらしい。死神って・・・