Audibleオリジナル作品、つまり読み聞かせてなんぼの「死写会」を読んだ。あ、いや。聞いた。
なんだか、レビューがナレーションばかり褒めてるのでちと気になりつつもワクワクしながらスタート。
いや~程よいホラーを探している身としては初読みの作者のホラーは期待してしまう。
それに、今まで読んだAudibleオリジナル、なかなかはずれなしだったからね。
ラジオドラマ仕立てのためたくさんの声優が登場して、ゴージャス。皆いい声。
物語は、最後の巨匠と呼ばればた映画監督「白波」が作った作品が、それまで監督にハラスメントを受けた多くの人々の怨念によって呪いの映画となり、それを見た人々が死んでしまう。というもの。
待って待って、帰らないで!荒唐無稽は怪談のおはこですから。
ですから・・・とはいえ、ちょっと人が死にすぎるし、受けた被害に対する仕返しの総量が半端ないというか。
試写会にきた50人中45人、映画を見終わった直後に死んじゃうのよ。
で、残りの5人が「何故!?」となるわけだが、この5人、実は遅刻や早退、体調不良居眠りなどでちゃんと見ていなかったのだ。
特に、主人公の凪ちゃんに至っては、面白くなさすぎて寝てしまうという。
この正直者め。
怖くてドキドキするというより、この話はこれでいいの?と別の意味でハラハラした。
とにかく、映画フィルムがヘビのように意思をもって監督を殺し、見た人を殺し、映画を燃やそうとした人も殺しちゃうのよ。
映画の謎に気づいた凪ちゃんとその彼氏の二人の若者が、きっと呪いを止めてくれるとおもったのに・・・あれ、死んじゃったよ。
おいおい、じゃ、尊い二人の犠牲を持ってして最後には呪いの拡散が防がれた・・・わけでもない。
このまま行くと、見ると死ぬと言われている呪いの映画が一斉公開されてしまうというところで話は終わってしまう。
うむぅ、居心地の悪い着地点。まあ・・・怪談に落ちを求めちゃいけないのか。
まあ、しかしわかるよ。
あまりに巨匠になりすぎると、面白くなくても「白いと言えばカラスも白い効果」でとんとんと進んでしまうんだろうね。
私もこの間北野武の「アナログ」を読んで、あまりの陳腐なストーリー展開にびっくりしたもん。
中学生だった私達の腹をよじらせまくっててたたけしさんが、これ面白いと思ったんかなー、周りがちゃんと止めてやれよー(映画化されたけど。ニノで。)
今回のは面白くないです、ってちゃんととめてやれよー(サラッとボロクソ)
巨匠の不審死と謎の集団自殺。真相に迫る人々に恐怖が迫る!
昭和最後の巨匠と呼ばれた映画監督・白波瀬が、最新作の完成直後に不審死した。配給会社の東活は、その事実を隠し試写会を強行するが、凄惨な事件が起こる。参加した人々が、集団自殺したのだ。集団ヒステリーや催眠が疑われたが、残された現場映像によって奇妙な点が浮かび上がる。雑誌編集者の里中凪と新聞記者の矢部誠は、真相を突き止めることにするが……。
それにしても、試写会を死写会なんて、市役所を死役所にしちゃうみたいな、おぼっちゃまくん感あるよな。なんちゅうか小学生男子のダジャレ感。
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それにしたって、今日の私の投稿は死という漢字を使いすぎていないだろうか。
なんか知らないけど、最近のショート動画では皆さんこの単語はタブーらしく「タヒ」なーんて書いてるやん?
じゃないと、アカウント消されちゃう可能性があるからなんですって、奥さん。まー怖わねぇ。はてなさんは大丈夫かしら!?私今日、連発しちゃったわぁ~
しかし、この状況ってある意味ホラーよね。発言内容じゃなくて使ってる単語で摘発してるんでしょう?
それって、何のためなんだろう。
私達が死を想うことをアルゴリズムが止めようとする社会。
うん、やっぱでディストピアだな。
うん、ごめん。この本はイマイチピンとこないで紹介したい。
昭和のおじいさんの妄想恋愛ストーリだよ★(と★つけてちょっと和ませてみる)
次に読みたい本
ディストビアといえば、これ。やっぱり夏はSFよね。(さっき怪談って言ったけど)
それともこっちかなー
短いので、これは結構オススメ。なんかわからんけど、これ読んでたたら「ディストピアと言えば」しりとりに人より多くカードモテるし。
そんなしりとりはしない。
激推とまではいかんが、げきお。くらい