iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

「もぎ取れ! 3億円大作戦」

香住 泰の「もぎ取れ! 3億円大作戦」を読んだ。

Audibleオリジナル、ということで紙でも電子でも書籍の形ではでていないようだ。

結構珍しいかも。

 

「大作戦」というだけ合ってワクワク感のあるある意味ベタな展開の楽しい作品だった。

 

丹波九重市というあくまで架空の地方都市が、財政難を乗り切るため無茶な作戦を考えた。

有償パンフレットをお金も払わずに持ち帰った人たちにまるで恐喝のように寄付をお願いして回るかなり悪どい方法。

なにせ、この有償パンフレット、有償であることがわかりにくーいようにしておいて、、ビデオカメラではあくまで万引きをしているような画角で一部始終を押さえているのだ。

そのビデオと名誉市民の称号を武器に寄付をお願いして回る、弓沢と櫛間のコンビ。

 

なにしろ、この櫛間という男が市役所勤務らしからぬ凄腕の交渉力で脅しと自尊心のくすぐりを屈指して、一人どんどん寄付を集めていくのだ。

 

都会から仕事に疲れ果てて戻ってきたバイトの身分の弓沢は独特な櫛間に引っ張り回されて、呆れつつも好きになっていくというバディ物の醍醐味信頼感の醸成もあり。

 

気軽に聞ける小説としては最高でした。やっぱりAudibleオリジナルはハズレ無しだなー

 

もぎ取れ! 3億円大作戦: ―丹馬九重市役所特命係のおかしな1日―

東京で挫折し、故郷の丹馬九重市に戻った主人公・弓沢は、市役所のアルバイトに採用され、正規職員を目指していた。
担当していたリゾートの開発計画が頓挫し、あわやクビというところで、市役所の問題児・櫛間とタッグを組み、市の財政難を解決する特別プロジェクトに従事することに。

作戦名は「ライオンのひげ」。
それは資産家たちを、防犯カメラの映像を利用して巧みに説得し、合計3億円の寄付を募るというとんでもないプロジェクトだった。

謎の相棒・櫛間の驚異的な場を読む力と話術により、作戦は意外にもうまくいき始めるが、
とある人物に寄付を持ちかけてしまったことから、二人は大きな事件に巻き込まれていき……

 

次に読みたい本

 

三億円、というキーワードで検索したらやはり三億円事件関連本が大量に出てきた。

こんな面白そうな本が出ていた。

人気ミステリー作家のアンソロジーだ。

1968 三億円事件 (幻冬舎文庫)

こちらもとても気になっている。コミカライズもされているよう。

府中三億円事件を計画・実行したのは私です。

 

全く話はそれるが先日、我修院達也(がしゅういんたつや)(ハウルの動く城カルシファーをしている俳優)が若い頃三億円事件の非常線に引っかかって取り調べを受けたっていう動画を見た。

当時17歳だった達也青年は未成年なのに飲酒した上禁制のボルノ雑誌を持っていたため、まともに尋問に答えられず長時間取り調べで拘束されたらしい。

おもしろ~い。人に歴史ありだね。