八島 游舷の「天駆せよ法勝寺」を読んだ。
あらすじをみて、まず「仏教スペースオペラ」!?とびっくりするとおもうが、確かにスペースオペラだった。
SFと仏教の組み合わせを考えついた時点でもう優勝って気もする。
物語は、仏教が世界を席巻している未来。
表紙に描かれている「法勝寺」は実は寺ではなく「宇宙船」なのだ。
ちなみに駆動エネルギーはお経を読む力だ(多分。私の拙い理解力だと)
この「法勝寺」の乗組員、ではなく宇宙僧たちによる三十九光年離れた星までの宇宙空間の旅路が描かれている。
この宇宙僧達はやはり厳しい訓練、ではなく「修行」をおこなって「コールドスリープしなくても瞑想によって身体レベルを平均25%までに落とす」事ができる。
生身のカラダで長時間の宇宙飛行を何遂げるのである。スゴイぞ。
そして途中やっぱり現れるわけですよ、敵が。
でも、その敵がふるってて「エイリアン的な見たことない仏像」なのである。
僧たちはその外敵と戦うために「モビルスーツ的な仏像」を着込んで戦うのだ。
もう、むちゃくちゃである。全国のお坊さんたちに怒られないか心配なくらい遊んじゃっているのである。
そう、ここまで来ると「壮大な遊びゴコロ」っていうのがわかるのだが、最初は少しとっつきにくかった。「宇宙佛理学」とかがでてきて難しいことを言うのである。
ちょっと残念なのは、この面白くなってきてからがあっと言う間なところ。
スペースオペラ部分がもっと読みたかったが、短編だから仕方がないのかな・・・とおもっていたら、なんと「天駆せよ法勝寺[長編版]序章 応信せよ尊勝寺」というのがあるじゃないか・・・
第9回創元SF短編賞受賞
驚天動地の仏教スペースオペラ!
巨大な九重塔・法勝寺は、仏教発祥の星・閻浮提を代表する星寺にして最新鋭航行機能を備えた飛塔である。三十九光年離れた星の大仏の御開帳に向かうため、七名の宇宙僧を乗せ、四十九日の旅に出るが……飛行中の法勝寺を怪異現象が襲う。日経「星新一賞」と「創元SF短編賞」を連続受賞した新鋭が放つ、驚天動地の仏教スペースオペラ! 加藤直之によるカラー挿絵2点を収録。
そして、寺が宇宙船ってどういうことやねん、と思って調べたら作者のブログにぶち当たる。うーんなん、ガツガツしてそうで怖い(失礼かよ)
次に読みたい本
改めて、私SFの中でもスペースオペラが好きかもと思い、スペースオペラの定番を調べてみた。
スペース・オペラの定義:スペースオペラ(英: space opera)は、サイエンス・フィクション (SF) のサブジャンルの一つで、主に(あるいは全体が)宇宙空間で繰り広げられる騎士道物語的な宇宙活劇 。
一番好きなのは宇宙船サジタリウスなんだよねー
ああいう小説がよみたいなぁ。
というわけで、だらだらと検索をしまくって(幸せ)これを読んでみようと思う。
ちなみに、宇宙船サジタリウスの原作はこれらしい。イタリアのコミックだそうですよ。