Audible限定配信の大沢在昌の夜刑事(ヨルデカ)を読んだ。
ヴァンパイアウイルスと呼ばれる未知のウイルスに感染し、夜しか活動できなくなった刑事の岬田は、その代償として、極端に研ぎ澄まされた五感を手に入れた。岬田は、ウイルスに感染した犯罪者たち、そして感染者を排除しようとする活動家たちの思惑に巻き込まれながらも特命任務にあたり、ウイルスを感染させた元恋人の明林を探そうとするーー。警察からも犯罪者からも疎まれた、大沢在昌史上最も孤独なヒーローを描く、傑作エンターテインメント!
まさかのバンパイヤもの、そしてハードボイルド。
ミステリーの要素が少ないので、私的にはちょっと物足りないのかだが、新宿鮫とか好きな人が好きかもしれない。
物語は、コロナではなく「バンパイヤウィルス」のパンデミック直前のはなしだ。
極度の紫外線アレルギーで、夜中にしか活動できなくなるが、闇夜でも目が効き優れた聴力や嗅覚をえられ、痛みに対する反応が鈍くなるためちゃくだんしてもしばらく動き続けることができる。
ただし食べ物は通常我々が食べるようなものは食べられず、ミネラルウォーターと味のないゼリー飲料しか受け付けない。
主人公の岬は、付き合っていた彼女に寝ている間にウイルスを打たれてしまい、こんな体になったわけだが、ショックと未練で4年くらいジクジクしている。
なにしろ当初我々もコロナウィルスを武漢ウィルスと、悪意のある呼び方をしていたように、人は未知のものを恐れるあまり激しく排斥しようとする。
まるで犯罪者のように扱われる感染者差別が横行する中、岬は意地でも警察官を辞めなかった。
なざなら彼は、捜査権と拳銃を手放したくなかったのだ。まだ自分にウィルスを打った女に未練たーらたらで探し出そうと思っているのだ。
しかし、感染者同士を分断するような謀略を防ぐために、気合の入ったフリーランスの女スパイのマコと一緒に戦ううちに、どうやら惚れてしまったらしい。
結構ストレートに好きだ!と言ってます。
シリーズ続投の予感。
世にドラキュラ物は多々あれど警察官で血は吸わないのが新しいかも。
次に読みたい本
夜刑事は、オーディブル独占配信、つまり音読されることを前提に作られた作品だ。
今回のナレーターは、福山潤という方。知らんけど、きっと有名な声優なのだろう。
…オーディブルにインタビュー映像があってカッコヨカッタ!
私は高校生くらいから男性の長髪に弱い。
で、この「朗読喫茶」もこの福山潤さんが読んでいるようだ。
前々から激推しのサービス、オーディブル!
(参考:AIが教える本の虫へのアドバイス)