「早川書房編集者がおススメする傑作ミステリフェア」で推し推しにおされていた
「スタイルズ荘の怪事件」を読んだ。
「カ★サギ」「屍★荘」?クリスティを読んでみろ、100年前でもこの面白さだぞ!
って、伏字で。笑ってしまった。
旧友の招きでスタイルズ荘を訪れたヘイスティングズは到着早々事件に巻き込まれた。屋敷の女主人が毒殺されたのだ。調査に乗り出すのは、ヘイスティングズの親友で、ベルギーから亡命したエルキュール・ポアロだった。不朽の名探偵の出発点となった著者の記念すべきデビュー作。
本書は、クリスティのデビュー作ということで、名探偵ポアロも出てきたばかり。
ヘイスティング君もなんとなく優等生風。
しかし、休暇で来ていた土地でばったりポアロと再会なんてご都合よろしいわね。
ちょいちょい、ヘイスティングにボケた?と疑われるポアロ。
もちろん、ポアロ的にはばっちり犯人を見定めていてるのだが、そんなポアロに対して結構バッサリと「ふざけてるのですか?」「真面目にする気はあるのですか?」と聞くヘイスティング君がすごくイギリス人ぽい。
それにしても殺人がおこっても、経済的に苦しいと言っていてもこの時代のイギリスの貴族の暮らしはなんか優雅。
みんなで庭でお茶を飲むシーンなんて本当に素敵だ。
クリスティの魅力は、イギリスっぽいユーモアとこのタイムスリップ力にあるんだと思う。
もちろん、トリックも素晴らしかったけど。
なんかね、意外と騙された。もう古典すぎて使い古されたトリックで私にも見抜けるくらいかと思ってたけど、最後はページを戻って2度読みした。
それにしても登場人物の名前がなかなか覚えきれず実は最初のうちは当惑しながらの読書。
○○夫人と呼んだり愛称で呼んだり、同じ人と覚えるまで結構時間がかかる。
そう、海外ミステリは登場人物名前がなかなか頭に入ってこない。
(日本名のあだ名をつけるとか?さすがにポアロとヘイスティングはわかるんだけど)
もう少し勤勉な読者ならメモをとりながら読むのだろうが。
勤勉な方にも、そうでない方にもおすすめ!
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