稲垣えみ子の「家事か地獄か 最後までスックと生き抜く唯一の選択」を呼んだ。
前回、「もうレシピ本はいらない」でぬか漬け、一汁一菜生活を激推していた作者だが、今回はそれを生活全般に広げた本。
50歳で朝日新聞を退社した稲垣さん。無職になりほぼ不可抗力で生活を「ダウンサイズ」することになった。
今まで登ってきた山をこれから降りることになるのか、とがっかりしかけた稲垣さんだが、そこでいじけた半生を送ってたまるか!とばかりに、自分の理想の暮らしを考え続けた。
そして、彼女が最もピントきたのは「韓国ドラマで陰謀に巻き込まれて田舎の一軒家に追いやられた王妃の生活」と「江戸時代の長屋くらし」。
・・・もう極端にもほどがある。
とにかく何にもない生活を理想に掲げ、いろんなものを整理してゆく。
今では、洗濯機も冷蔵庫も電子レンジもないのだ。
ときめくものだけを残すなんて生ぬるい感じではない。
でも、待ったう惨めになってはいない。むしろ豊かな生活を自慢しているようにみえる。
服を9割捨てれば、もうあなたは何も探さなくていい。という一文を見てまたむらむらと断捨離に取り組みたくなる。
確かに、数年に一度「断捨離、断捨離」と服を捨てる事がある(私の着ている服は正直大量生産の安物なのでそういう意味で捨てやすい)
いつもいつもリバウンドして整理されていない家で暮らしていたが、今度ことスッキリした暮らしを!
実は以前読んだ「もうレシピ本はいらない~」に影響されてぬか漬けをはじめているのである。
流石に一汁一菜は全然真似できないが、ぬか漬けだけは続いている。
よく考えたら、ご飯と味噌汁と漬物だけを食べ続けていれば、晩ごはん何にする?とか言う悩む時間も削れるしいいことしかないよねー(ちょっと塩分が心配だけど。)
ミニマリストとはちょっと違う、なんだかごきげんな生活なのである。
家事の話、とタイトルに出ているがもっと大きなことを発信していると思う。豊かさとは何か老いとは何かを考えさせられる本だ。
よし、私もゆっくり階段降りていくぞ~~!老いは恐れるに足らず!
そうそう、100歳まで生きた修道女の脳はしっかりアルツハイマーの病変があったにもかかわらず、症状はでていなかったらしい。
ずっと変わらない生活を続けることと、最後まで自分ができる仕事をやることがどうやら鍵らしい。
衰える似合わせて暮らしを手に負える小ささに変えて行けばよいのだ。
そう考えると不安が減ってきた。
自分の面倒を自分でみる
これがほんとうの
お金に頼らない生き方
今の私の目標は、最後まで幸せに生きること、
すなわち死ぬまで家事をやり続ける、自分で自分の面倒をみて生きていくことだ。
そのためには身の丈にあった暮らしをすればいい。
歳をとり体が動かなくなったら、食べるものも、着る物も、住まいも、持ち物も、どんどん小さくしていくだけ。
そう考えたら安心だ。
だって増やすことは難しくとも、減らすことなら誰だって実現可能だから。
デフレ・インフレ・不況災害・老後もなんのその
一人一家事の提案。それで全員が確実に救われる!
人生100年時代のまさかの出口戦略
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