津村記久子の「水車小屋ノネネ」を読んだ。
というかオーディブルで聞いた。 いや、良かった!けど、このぽやぽやしたイラストが見れないので絶対紙の本がいい!
誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ”
18歳と8歳の姉妹がたどり着いた町で出会った、しゃべる鳥〈ネネ〉
ネネに見守られ、変転してゆくいくつもの人生――
助け合い支え合う人々の40年を描く長編小説
一言で言うならさわやか!いい本読んだなー。
本屋大賞2位なんだー私的にはダントツ1位なんだけど。残念
恋とか愛とか事件が起こるわけではないの。ただ良い人がいたって言う話なんだよね。
それがどんなに素晴らしいことなのか噛み締めることができる。
自分よりも若い人にら自分ができる範囲の親切をすることで、もう一度自分の人生を生かすことが出来る。
この考え方いいなぁ。りさちゃんもいいし、律ちゃんもいい子。もちろんヨームのネネもほんとにかわいい。
言葉足らずで伝えきれないのがもどかしいけとまみんなに読んで欲しい。
小学校3年生と18歳の姉妹2人で親元から独立する。
それはそれは大変だったと思うんだけど、そんなに酷い目には会わずに何とか生活をすることがでかる。
よく考えたら本当に奇跡のような話だ。
そして、八歳だった律も大人になり、冷静に自分たちは向こう見ずで、ただ運良くいい人たちに助けられて大人になったのだと思っている。
姉のりさちゃんがピアニストとして将来を嘱望されていたけど挫折した男の人と結婚する件もすごくよかった。
みんな自分ができることを淡々とこなしていってそして次の世代にバトンを渡す。
その間、ずっとヨウムのネネがいる。
物語はヨウムの寿命50年とまでは行かないが、40年近く語られる。
そこには、血が繋がっているだけでは親子にはなれないというテーマが、ずっと根底に流れいる気がする。
出会った他人を愛せるということ、幸せにしてあげられること、それは素晴らしいことだ。
みんなが、自分ができることを淡々とこなして次の世代にバトンを渡す。
そのことに疑問を持っていない様子がこの本の爽やかさというか、尊さの所以かな。
私もたくさんの人の小さな良心のおかげ大人になった。
だからこそ、次の世代になにかを渡していかないといけないんだなぁ。そうじゃないと、人生は退屈だから。
決して気負うことなく、できることを。
と今更涙ぐんでしまいました。良い本!
次に読みたい本
ヨウムってこんなに頭いいのかなー