「ふきまんぶく」なんかで有名な田島征三氏の絵が印象的がこの一冊。
いわゆる昔話なんだけど、これでいいのか?という突っ込みどころが満載。
貧乏で(無策無努力の)若者が、なんとかしてくださいと神頼みをします。
すると、どこからともなく現れた赤と黒のしゃもじ。このしゃもじでおしりをなでると、おならがとまらなくなったり、とまったりといわゆるおならマスターになれるという、しろもの。
わかものは庄屋の娘のおしりをなぜておならを止まらない体にし、次の日にもっともらしくあらわれて「治してあげます」ともう片方のしゃもじでなぜる。
感謝した庄屋さんに娘も、ついでに(!)屋敷も財産ももらって末永く幸せに暮らします・・・
という、よくよく考えると悪いやつのような気がしますが幸せになっちゃんうんですよ。こいつ。
鬼退治まではできないにしてもさ、ちょっとは努力というか、親孝行くらいはした人が幸せになってほしいわ。
とはいえ、出てくるおならは「ぷっくくぷ~」とたのしいし、色の氾濫した絵はカラフルでそこだけは救い。いや、実は子供には大うけ。おしりとか、おならとか大好きだからなー
おならのしゃもじ (日本の民話えほん) 著者:田島 征三,小沢 正 | |