千葉雅也の「センスの哲学」を読んだ。
読んだはいいが、結構難しくって途中何度も理解が追いついてない感じになってし待ったけど、大きく言って「意味がわからないものを面白くないと決めつけてはいけない」ということを学んだ。
このブログでも「ミステリ好きで純文学とかいまいちピンとこない系」を何度も表明していたが、むしろ堂々と「意味がわからん」と吐き捨ててる態度は恥ずかしいことだった。
わからないことを、楽しめるようになるっていうのが重要で正直それがセンスとどうつながるかはうまく説明できないが、現代アートの楽しみ方、みたいなのはよく理解できた。
この本の表紙は、ロバートローシェンバーグのサマーレンタル+1というアート作品なのだが、こういう「何ががいてあるかよくわからない絵」をみて、どのように感じればよいかが丁寧にかかれている。
たとえば、この絵はすごく右側によっているな、とか下から、書き殴ったような黒い部分、オレンジまた黒、と並んでいるな、とか。
だから何、と言われてしまえばそれまでだけど、そういうことを一つ一つ見ればよくて、そこに意味とか作者の意図とかを読み取らないといけないわけではない。
要するに見る人の数だけ鑑賞の方法があるわけで、それがアートを楽しむってことらしい。めちゃくちゃ目からウロコだったー正解がわからないから苦手だった現代アートは実は何も考えずに、思ったまま思うだけで良かったんだわ。
気構える必要なかったかも(とかいて、解釈合ってるのかやや不安になるけど)
ちょっと難しいけど現代アート意味わからん勢にはマジでオススメの本です。
あなたのセンスが良くなる本!
哲学三部作のラストを飾る一冊がついに誕生
服選びや食事の店選び、インテリアのレイアウトや仕事の筋まで、さまざまなジャンルについて言われる「センスがいい」「悪い」という言葉。あるいは、「あの人はアートがわかる」「音楽がわかる」という芸術的センスを捉えた発言。
何か自分の体質について言われているようで、どうにもできない部分に関わっているようで、気になって仕方がない。このいわく言い難い、因数分解の難しい「センス」とは何か? 果たしてセンスの良さは変えられるのか?
音楽、絵画、小説、映画……芸術的諸ジャンルを横断しながら考える「センスの哲学」にして、芸術入門の書。
フォーマリスト的に形を捉え、そのリズムを楽しむために。
哲学・思想と小説・美術の両輪で活躍する著者による哲学三部作(『勉強の哲学』『現代思想入門』)の最終作、満を持していよいよ誕生!
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さて、実は、この本は「センスが良くなる本」です。
と言うと、そんなバカな、「お前にセンスがわかるのか」と非難が飛んでくるんじゃないかと思うんですが……ひとまず、そう言ってみましょう。
「センスが良くなる」というのは、まあ、ハッタリだと思ってください。この本によって、皆さんが期待されている意味で「センスが良くなる」かどうかは、わかりません。ただ、ものを見るときの「ある感覚」が伝わってほしいと希望しています(「はじめに」より)。
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次に読みたい本
センスは知識から始まる