1月というのに暖かい雨が降る日だった。
こんな日は出かけても濡れるし、家で大人しくしているのがいいのかもしれない。
それこそ、積読消費に励む。
というわけで、角田光代の「三面記事小説」を読んだ。
「私は殺人を依頼しました。恋人の妻を殺してほしいと頼みました…」誰もが滑り落ちるかもしれない、三面記事の向こうの世界。なぜ、姉夫婦の家は不気味な要塞のようになってしまったのか? 家出少年を軟禁する主婦の異常な執着心。「死んでしまえ」と担任の給食に薬物を混ぜる女子生徒。平穏な日常が音をたてて崩れてゆく瞬間のリアルな肌触り、追いつめられていく様子。現実の三面記事に書かれた、いわくありげな事件から著者が幻視した、6つの短篇。
この本は、三面記事に載るような、市井の人達が犯した事件が題材になっている。
実際には、数行しか掲載されないような事件を、作者角田光代が思う存分に息を吹き込んで、1つの物語に練り上げている。
もちろん想像なのだろうが、これを読んでしまっまっては、本当にこういう事件があり、これが真相に違いないと思う。
そのくらい、身に詰まる感じ。
第1話の死体の上に何十年も暮らした夫婦の話がいちばん怖い。
仲良かった姉が夫の浮気を心配している。
真剣に取り合わなかたら、少しこじれてしまい何年も疎遠になる。
それでも、思いある日訪ねてみると姉夫婦家を城壁のように囲い、庭に消毒薬をまき散らし、近づく町内の人に毒づくら完全に危ない人になっていた。
彼女は、そんな姉を哀れみつつ、
自分は、旦那もとても忙しいながらも優しいし、郊外だけど自分好みの戸建てに住めている。なんて幸せなんだろう。
と、内心、姉よりマシ、と思っていたのだが、旦那の携帯を軽い気持ちで見てしまったことで、浮気、隠し子発覚、と衝撃の事実を知ってしまう。
えーん、ここが私的にはいちばん怖い!
旦那の携帯なんて、ホント見ないに越したことない。
知らなければ幸せなまま暮らせたものを…
全編にわたり、そういえばこんな事件あったような?
実際の事件をモチーフにしているのかな?
この話のオチはぜひ読んでいただきたい。
追記:調子に乗ってもしもアフェリエイトのかんたんリンク設定を貼っていたら、表示が崩れて大変なことになり、何回も書き直す。
やっぱり、HTMLをいじるのはちゃんとパソコンに向かってやるべし。
(寝床でスマホなどあるまじきなのですぞ。くさってもアフェリエイトなんだから。)
そ、そしてこれは、ジャルジャルの寝たまま就職面接に挑むコントじゃないかぁ~