結構おもしろかったこの本。2004年のすばる新人賞受賞作だそうです。 図書館で見かけたのでよんでみましたが、アマゾンレビューの評価は・・・辛いな~ レビューがたくさんついてることが、すごいと言えばすごい新人なのでしょう。私は、とてもおもしろく読めました。 さて、内容はある日突然「町内便り」の片隅にとなり町との戦争のお知らせを見つけ驚く僕。けれど開戦されても全く自分の生活に変化ありません。それでも、戦死者の数字だけは確実に増えていく、このリアリティのなさに僕は躊躇します。 公共事業としての戦争を遂行していく様子や、お役所仕事の文章作成など風刺が効いていて、確かにこんなコトがあり得るのかもしれない、かもしれない。くらいの背筋の寒さは感じました。 戦争をビジネスとして行うというのは、確かに世界中でやられていることですものね。 それが、小規模に自分の近くにて起こると・・・・・・ 考えるとやはり恐ろしくなります。 ただ、終わり方は少々陳腐でしたなー 終戦を迎え、僕と一緒に敵町に潜入偵察をしていた香西さん(好きになっちゃってる)はとなり町の町長の息子と結婚をすることになります。 それが、どうやら人身御供的で、 「戦争を終結のために結婚するの・・・」 と言うことらしくて、何がなにやら良くわっっからな~い[E:gawk]月光の下の浜辺で抱き合って涙ながらに別れて話は終わってしまう。 (ここらヘンがアマゾンレビューでダメな方に針が振り切れちゃう原因かも[E:catface]) けれど、読む手が止まらない楽しい本でありました。 著者:三崎 亜記 | |