iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

日記文学

今週のお題「日記の書き方」ということでこのブログで紹介するなら、日記文学かなーということで、調べてみた。

 

大昔から書かれていた日記

 

まずは古典の世界から。

土佐日記
土佐日記

こちらは「男もすなる日記というものを女の私もしてみよう」の書き出しで有名ななりすまし文学。

 

昔はよくいたネカマのブログですよ。

いまネカマとか言ったらコンプライアンス違反かしら?

 

えーっと、自分と全く違うアバターで楽しむメタバース。であれば大丈夫?

 

 

 

更級日記

都会に憧れる少女時代から、結婚、そして死別侘しい一人暮らしまでの女の一代記。

 

千年前も同じ思いを抱えて生きていたんだなーということがダイジェストだけでもよく分かる。

 

特に少女時代は「源氏物語の最新刊」が手に入って嬉しくって「皇后になるより幸せ」

という感じが、今のうちの娘達に重なる。

 

推しのグッズのほうが「良縁」より全然価値が高い。わかる。

 

 

和泉式部日記

 

 

こちら、数ある中からコミック版を選ばせてもらった。

いがらしゆみこといえば、キャンディキャンディの人ですよ。

キラキラしてんなぁー

泣きべそなんてサヨナラ、ネ、キャンディキャンディ〜

幼すぎて全く内容は覚えてないが。

ちなみに和泉式部日記は、魔性の女和泉式部恋物語(ただし、恋人と2回も死別)らしい。

 

紫式部日記

 

この人にかかると、なんか雑誌のOLのグチ特集みたいになるのね。めちゃくちゃ読みやすくておすすめ。

 

ちなみに、超本格的に読みたい方はこちら。国会図書館の資料(Kindle Unlimitedで無料で読めるよ)


ちょっと何言ってるかわからんけど。

 

 

ちょっと違うけどこれ、気になってます。

 

異世界転生したら紫式部だった、という話。

 

 

富士日記

ぐっと時代が近づいて、富士日記

めちゃくちゃ評判がいいので読んでみた。

時間があるときにゆっくり読みたい味がある文章。

きっとこの人サザエさんみたいな人なんだろうなー

 

 

アンネの日記

 

13歳のみずみずしい感性。これについては有名すぎるしコメントするのがしんどいので貼り付けだけにさせて頂く。

 

 

 

 

夏目漱石の自転車日記

読んでないけど、もしかしてイギリスであのでっかい車輪の自転車に乗ったのかしら。

 

 

夏目漱石江戸川乱歩はどちらもオーディブルで聞けます。

 

 

こちらもオーディブルで聴けます。

 

 

最後に

人に読ませるために書くわけじゃない日記が後世の人に読み継がれていくのって面白い。


紀貫之は見せる気満々だった気がするけど。


~日記とついた本はかなり多くて、まだまだたくさんあるのだ。

 

最近流行りの「交通指導員ヨロヨロ日記」的なやつとか。

 

日記を書く方は続けられないとすぐ「あー自分って駄目だな」と思ってしまう。

続ける工夫も必要だけど、週1でも月一でも書いてればいい、という気楽さが必要かもしれない。

(という意味ではブログは日記みたいなもんだしね)

 

日記を続けるモチベーションに日記帳とか、筆記用具とかこだわるのもいいかも。

検索したら、いかにも日記、というビジュアルの日記帳がマアマアのお値段で販売されていた。

 

 

何らかの秘密が書かれてないともはや詐欺。

もう少し気軽にこういうの日記にはさんだらいいじゃない?

めちゃくちゃ可愛い~

 

 

 

 

 

 

 

1番幸せな(とほんわか雑記に見せかけてギラついた)休日の過ごし方

好きなこととかやりたいことは、幸いにもたくさんあるけど、一番幸せなことはブックカフェで時間を気にせず過ごすことかな。

 

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ほんで、今日読んだ本はこちら。

 

 

 

書いてることがまともすぎて逆に新しい。

こちら、表紙には年商1.5億とか書いているけどフタを開けると

まずは12ヶ月後に月一万をブログで稼ごうぜ.という内容。

 

・・・え?月1万円だったら年商12万じゃない???

YouTubeとかででてくる金額に比べあまりにも低くない?

 

今まで3年以上無料のはてなブログを運営してきた。

別にお金を生み出すためにやっていることではないし、正直★とかブックマークとかコメント頂いても、必ず返したりすることがちょっと面倒くさいと思っている、むいてない人た。

 

ただ、そんな私もそれでも本のアフェリエイトだけはやっていたので月300円くらい稼いていた。

 

(すごくない?桁が違いすぎるし、何ならレジ袋が5円の時代に大人が月に300円って。自販機下の小銭を探したほうがまだ割がいいかもしれぬ。)

 

 

そんなブログで稼ぐのは無理だよね、という実感を身にまとった私からして、あまりの地に足っぷりに、逆にすごくやる気でてきた。

 

1年かけてマネタタイズするというゴール設定

ターゲットとジャンルを選定して市場調査

キーワード選定の仕方や内部リンク、リライトなどブログのSEO対策テクニック

 

めちゃくちゃちゃんとしているのである。

 

表紙の年商1.5億はどこに消えたのか二度見してしまうが、「ちゃんと努力が必要」だとわかって返ってホッとする私。

 

ちなみに筆者のしかまるさんは、副業なのに一日9時間作業してたそうなのだ。

仕事辞めた過ぎていかなる苦労を厭わぬ、という心境だったという。

正しく二人分働いている感じ・・・不退転の決意はすごいけど真似すると死ぬやつだな。

 

ちなみに、億の話はどうなったかというと

 

ステップ1 まずはブログを立ち上げる (一ヶ月目)

ステップ2 ブログで月1万円を目指す (2ヶ月目)

ステップ3 ブログとライターを組み合わせて月10万円目指す(3~5ヶ月目)

ステップ4 SNSを活用して月20万円を目指す(6ヶ月目)

ステップ5 自社商品を売って月100万円を目指す(7~12ヶ月目)

 

と、ステップ5まで行っても億は全然見えてこない。

まあそれでもだんだん夢見たいなこと言い出したぞ、おい。ちゃんと胡散臭くなってきたなぁ、おい。という気にはなってくる。

 

そっか、看板(表紙)でも、別にブログでマネタイズとは書いていないもんねー

確かに、そうするとステップ3くらいが一番手堅く現実的なのかなと思う。

 

もちろん、筆者のように正しく一日9時間かけ、副業ではなくす決意があればきっとステップ5も目指せるのかもしれん。

でも、一体全体何を売ればいいのかはわからんけど。

うーん、私が売れるものって、マジ何もねーな。

 

 

とはいえ、早速影響されて「どらどら、サーバー契約しちゃおうかな」という気になっております。

 

 

 

ブログがお金になるとかいう夢はとっくの昔に捨てたスネた中年にもう一回夢を見させてくれる本だ。

 

ちなみに、本日読んだ本は後2冊。

 

 

 

 

どちらも、表紙は扇情的だけど「真っ当」というか「あぶく銭とか濡れてに粟」ではないよということがよく分かる。

NFTについては、大変面白かったけど先行者利益だろうな。

どじょうはまだいるか?

 

ていうか、ブックカフェでこのラインナップで読んでる私ってギラギラし過ぎかも。

しかたがないんです、子どもの教育費が半端ないんっす!

 

もうね、ひろゆきとかに頭の悪い人って言われてるのはうすうす気づいているんですよ。

しをんちゃんのAudibleオリジナル作品「墨のゆらめき」

三浦しをんの「墨のゆらめき」を読んだ。いや、正確に言うと聞いた。

(大好き過ぎて、作者をつかまえてちゃん付けしてしまった・・・)

 

【オーディオファースト作品】直木賞作家・三浦しをんによるAmazon オーディブル書き下ろし小説。

小さなホテルに勤める続力(つづき・ちから)は、顧客の「お別れの会」の案内状の宛名書きを依頼するため、町で書道教室を営む遠田薫(とおだ・かおる)のもとを訪れる。遠田はなにやら過去のありそうな男だが、さまざまな筆跡を自在に書きこなす腕前の持ち主だった。続が文面を考え、遠田がそれを書き記す形で、二人は協力して手紙の代筆業をはじめることになるのだが――。

 

書道つまり文字の話を朗読するって、ちょっとおもしろいかなと思って、と作者は書いているが、

たしかに聞いている最中は主人公の「つづき ちから」が「爽やかでちょっと気の弱そうな好青年」ということはわかるが「続力」というちょっとめずらしい名前であることはわからない。

それは、薫とのちょっとした会話である時ふと明かされるのだ。

(わざとだな、しをんちゃん・・・)

 

朗読のみを前提に描き下ろしているからこその(そして読者もそれを知っているからこその)あそびだ。

 

ストーリーは、しをんちゃんお得意の男性同士の友情プラスアルファのちょっとだけ特別な関係を描いた作品。

 

特別な関係っていうと変な想像を回してしまうけれど、10組いれば10通りの人間関係が築かれるのだなぁと、しみじみわかるというか。

 

マンガ「落語心中」に似たかぐわしい匂いを感じる。(この匂いが大好きな人達がきっといるはずですね!)

朗読ありきで作った作品なだけに流石にイケボでござった。

 

Audibleは月の冊数制限がなくなって、聴き放題に近い上にこんなサービスまでして・・・サブスクってすごいなぁ。

まさか、いきなり課金するためにまずは虜にするつもりなんじゃないでしょうね!

サンプルで違法薬物を渡す的な!?

 

宣伝をするわけではないのだが、Audible で聞けすぎちゃってこのブログが滞りまくっているくらいなのだ。

 

もちろん、紙で読む>電子書籍で読む>Audubleで聞く くらいにしか頭に入らない気もするけど、そもそもエンタメと割り切って楽しく読書をしている人にはとってもおすすめ。

 

最近では「正体」とか「ストーンサークルの殺人」なんかが面白かった。

 

最初はあの事件をあの犯人を思わせる「卑怯な人物」が、逃亡中に出会った人々とのエピソードを通じて徐々に正体を表していくサスペンス。おもしろかった!

ドラマ化しているようだ。なるほど。亀梨くんがでているのか。

 

こちらの英国ミステリーもキャラが立ってておもしろい。

主人公ワシントン・ポーの音の響きがよくて、つい何度もつぶやいてしまう。

米国のハードボイルドとは違い、少々マイルドな感じだ。ひねくれ具合が少ないっていうか。紅茶も飲むし。でもワイルド!

 

 

頭に入りにくいとはいえビジネス書もたくさんあるので、どーしても読みたくないけど聞くだけなら耐えられそうって、こんな超有名なビジネス書を読んで結構感銘を受けたりもしている。

 

さすが、名著!子どもに読ませたい、って思ったもん。

結局頭にはあまり残っていないけどww

この本は買って手元に置いておいてもよいかも。(いや、実際本屋で文庫版を手に取ったんだけど字がちっちゃくてそっと棚に戻した)

もう一回聞くとするか。

 

手がふさがっているけど、耳と頭は空いているような時にはおすすめ。

私は台所仕事はほぼコレ聞きながらやってます。

 

 

 

かっこよく、バカバカしく「横浜駅SF」

柞刈湯葉(いすかりゆば)が書いた、第一回カクヨムWEB小説SF部門大賞の「横浜駅SF」を読んだ。

 

横浜駅が自己増殖?し、本州はほぼ駅ナカになる世界の話。

なぜ、「横浜駅」なのか?そして、なぜ自己増殖するのかには全く触れられていない。

人間たちの殆どは脳にsuikaを埋め込んで「エキナカ」で生活している。

 

エキナカが増殖しすぎて、むしろ普通の土地は「駅ではない場所」として岬の端などにわずかに残っているだけである。

 

そこにはエキナカに入れない人間たちがコロニーをつくってほそぼそと生活しているのだが、一人の若者がキセル同盟という反組織にもらった18切符を使いエキナカに冒険に行く話。

 

私達が知っている「自動改札機」もただの動かないゲートではなく、suikaを持たない人間を取り締まるロボットポリスみたいになっているし、とにかく冗談みたいなんだけど、最後までおふざけはなくてかっこよいのだ。

 

なんでも作者は本業は「生物学者」らしく、日曜作家だったのだが、本作でデビューしたので純粋に休みの日がなくなったとぼやいていた。

 

そんなあとがきにも、語り口はハードなんだけどなんとも言えないユーモアがある。

 

「自己増殖する駅」という、なんじゃそれ?となるもにに、(多分いつも改装を繰り返している横浜駅から着想を得たのだろう)生物学やネットワークの知識で、色々上塗りして、エンタメとして私達に提供してくれている。

理系による理系のためのエンタメぽくてすこしだけとっつきにくいかもしれない。

ただ、多くのSFほどではない。私が楽しく読めたので初級編だと思う。

勿論褒め言葉だ。

 

後半は、駅ナカの秘密に迫る冒険にJR北海道やJR福岡(本州以外は横浜駅に侵略されていないので別の組織だ。ちなみに四国は無法地帯担っている)がからんでくるが、悪者の横浜駅を倒して平和をとりもどしました!みたいなわかりやすいものではない。

そもそも横浜駅が悪者なのかどうかも微妙。横浜駅には意志はなさそうだし・・・

そのまえに横浜駅とはなんぞや?が全然わからないのだ。

一応、横浜駅の増殖は止まるのだが、まだまだ続きは書けそうな感じ

 

コミカライズもされているので、こっちも気になる。アンドロイドが可愛い。

 

 

で、作者の名前ってなんて読むのかなーと検索したら、

どうやら「生物学者」ではなく「分子生物学者」だったし、今は日曜作家ではなく本業でされているとのこと。

 

ああ、この本もこの人か。気になってたんだわ~

 

もう、表紙のイラストで絶対面白いやつ感がプンプンする。

他にも漫画原作者とかをされているらしい。

 

 

最後にピースがハマる時の恐怖「怖ガラセ屋サン」

澤村伊智の「怖ガラセ屋サン」を読んだ。

 

誰かを怖がらせてほしい。戦慄させ、息の根を止めてほしい。そんな願いを考えてくれる不思議な存在――。「怖ガラセ屋サン」が、あの手この手で、恐怖をナメた者たちを闇に引きずりこむ!

怪談は作りものだと笑う人、不安や恐怖に付け込む人、いじめを隠す子供、自分には恐ろしいことは起こらないと思い込んでいる人……。
こんなヤツらに、一瞬の恐怖なんて生ぬるい!
気づいたときは、あとの祭り。
“怖がらなかったこと"を、後悔させてあげる――。
一話ごとに「まさか! 」の戦慄が走る、連作短編集。

澤村伊智といえば「ぼぎわんが来る」をかいた今絶好調のホラー作家だ。

 

ぼぎわんシリーズは、優秀なホラーなんだけどちょっとダジャレ落ちみたいなところがあって、しかもどんどんキャクターだよりになっていっているなーと思うのだが

(むしろ映画の方がホラーとして秀逸だと思う。)

 

今作は筆者が創作した「都市伝説」怖ガラセ屋サンを巡る、連作集。

 

「怪談なんて幼稚なものに熱中するなんて。生きている人間のほうがよほど怖い」と思っている人、いませんか?

 

恐怖するという感情を手玉にとる、いわば妖怪のような「怖ガラセ屋サン」。

おばけや幽霊とは違い、ちゃんと話もできるし足もある。人間のようでもあり、それにしては得体が知れなさすぎる存在。

まさに、都市伝説の口裂け女(40年以上前に本当に流行った)

 

いまでもあの公園にマジで出るらしい。

誰々ちゃんのお兄ちゃんが会ったらしい。

と本気で信じたことを思い出す。

 

怪談のように「しょうがないよね、霊だもん」みたいな?あの世とこの世が同じルールで動かないのはある意味納得できる。

 

でも、「怖ガラセ屋サン」は、この世のものなのにルールが通じない、というより「ルールがわからない」

 

なぜ、そんな事をするのか?というより、どうしてそんなことができるのか?

 

 

怖ガラセ屋サンは、「必殺仕事人」のごとく復讐を請け負う。

彼女の武器は、ひたすらに語り。

 

怖がらせる事で復習をするのだ。

(そんなの怖くないとおもう?結構必殺よ?)

 

特に一番最後の「見知らぬ人の」がめっちゃじわじわっと怖い。

 

記憶をどうにかするってのは本当に嫌すぎる!

こんなん、精神崩壊するわー

 

怖いのはお向かいのあの女ではなく自分の・・・

おっと、これ以上は言えませんや。

ぜひ、ドッカンとひっくり返されてぞ~としてくださいな。

 

怪談、ホラーとして読むからミステリーとして読むか?

どちらにしろ満足感が得られる作品。

 

 

 

 

 

いやーこれ、

主演は岡田准一だけど、むしろ妻夫木くんがマジ怖い。黒木華ちゃんもとてもよい。

ちょっと原作と変わっちゃってるけど、こっちのほうが好きかもってくらいよ。

脇役陣がすごい。

 

 

 

なんだか楽しくなっちゃうよー「ヒッキーヒッキーシェイク」

津原泰水の「ヒッキーヒッキーシェイク」を読んだ。

ヒキコモリ支援センター代表のカウンセラー竺原丈吉(JJ)は、いつも度の入ったサングラスを掛けて場当たり的に喋る、実に胡散臭い男だった。あるとき彼はネットを介して顧客たちを連携させ、アゲハ・プロジェクトを始動する。「人間創りに参加してほしい。“不気味の谷”を越えたい」。当惑するヒッキーたちの疑心は、“Jellyfish”を名乗る謎の暗鬼を生み、やがて計画は世間を騒がす事件へと発展していく…。JJの目的は、金か、カウンセリングか、たんなるヒマ漬しか?そして、ジェリーフィッシュの正体とは―。

 

この作者、以前新聞の連載小説で読みきれなかったため苦手意識を持っていたのだが、いやー読んでよかった!やっぱり食わず嫌いは良くない。

 

主人公(?)竺原丈吉(じくはらじょうきち)ことJJ は、引きこもり支援センターのカウンセラー。

だが、彼らのことを「ヒッキー」とよび、無理やり外に出すことはしない。

それどころが、「僕の飯の種がなくなるからいつまでも引きこもってていいんじゃない?」なーんてうそぶく。

 

おかげで、とうの引きこもりたちの信頼はとても厚い。嘘くさくないのだ。

 

JJがこんな感じのカウンセラーを続けている理由は何か、と言うのがミソの物語なのだが、語り口が軽妙で結構深刻な話だけれどサラサラと読める。

 

途中何度もヒッキーたちはそれぞれ、JJのことを疑う。信用していいのか、わるいのか?

 

JJの思惑にそっているのか沿っていないのかわからないが、ヒッキーたちはちゃんと自立をしていくのである。

 

作中のヒッキー達のニックネームがそれぞれ、パセリ、ローズマリー、セージ、タイムなんだけど、有名な曲、ほら、あの、あのーーー

って脳が痒くなったのでググりました。

サイモン&ガーファンクルの曲。

中学時代に音楽の授業でやったので歌える。

 

 

正しく、鼻歌歌いながら読めちゃうような(とはいえ軽薄ではない)楽しい気分がいただける作品。

 

才能のある子程社会になじめない、そんなあるあるを見事に逆手に取った、胸のすく読後感。

やったね、JJ!

夏といえばSF。マイ・ベスト5

今週のお題「SFといえば」だが、私的にはなぜか夏といえばSF。

怪談ぐらいではひんやりしない酷暑の日本。「夏SFで現実逃避」を提案したい。

 

毎年夏には色んな人にオススメのSFを聞いて回ってるのだが、読んで見るんだけどイマイチ分かんなかったぞ。というのが多い。

 

ひとえに趣味の相違なのだが、少ない時間でどれを読むかは慎重に選びたい。

 

というわけでマイ・ベストSFを選んで、逆にだれかオススメしてくれないか気長に待つ戦法を考えた。

 

 

 

マイベストSF

三体

 

 

ものすごく重量級で「面白いとは聞くが手が出せない」で有名なこの本。

感想やら考察やらいろんな方が行っているので詳しく語る必要はなさそうだが、やっぱり面白かった。

 

未来の地球ではコールドスリープが当たり前になっていて、あらゆるところにディスプレイが表示され、いちいち情報を表示してくるとか。

 

遠からぬ将来そんな感じになりそう。便利だけど発狂しそうだわ。

 

よくわからない物理用語はすっ飛ばしても大丈夫。むしろ、自分の脳が広がるくらい壮大なスケール感をただただ楽しんで大丈夫なこの本。

 

全5冊と読むの大変なのでオーディブルの読書がオススメ。月額1500円の読み放題に入ってるのだ。ちょっと、値段設定がおかしくない?一冊あたりの金額より安いなんて。

https://amzn.to/3zKqSfy

ミノタウルスの皿

宇宙で遭難し、たどり着いのは動物たちが人間を家畜としている星だった。

幸い、自分は宇宙からの客人ということで対等に扱ってもらえるが、親切にしてくれたカワイコちゃんがお祭りの日のごちそうに選ばれてしまう。

逃げるように勧めても、彼女は「このお祭りの日にみんなに食べられることは名誉ですわ」「そのために生きてきた」などと言って全く逃げる素振りもない。

結局、彼女が食べられるのをとめられなかった・・・という話。

 

最近、家畜にも感情があることがわかったという話を読んだが、いろいろ目をそらしがちな命をいただく、という行為をわかりやすくチクリとする話。

 

また、絵が可愛いだけにぐっとくるものが有るのです。

大人になって藤子不二雄にハマるきっかけになった一冊

 

宇宙船サジタリウリ 

80年代のアニメ。ああああ懐かしすぎる!

宇宙の便利屋として働く4人組がなんで俺たちがこんな目に、とぼやきながらもひりかかる火の粉を払い除けながら旅していくお話。

当時にしても決してかっこいいヒーローではないが、一本筋が通っているのよ。

 

設定が宇宙なだけで、これがSFだ!というと多分違う。

でもこれが好きだ!

オープニングもエンディングもすごくいい歌で、未だに口ずさんじゃうよ。

ぜひ歌だけでも聞いてほしい。

ちょっと、プラテネスに通じる物がある。

実は前半のダメダメな主人公の部分がすごく好き。

私、あんまりしゃきっとしない人が好きなのかな?

プラテネスもアニメ化されており人気の作品でオススメ。

 

 

火星の人

 

 

オデッセイというタイトルで映画化されたのでご存の方も多いと思う。

事故で火星に一人取り残されてしまった乗組員の一人マーク。

みんなマークが生きているとは思っていなかったのにも関わらず、生きていた。

マークは残された資材を工夫に工夫を重ねて火星で一人でみんなの迎えを待つことになった。

とはいえ火星。すぐに迎えに行来たくてももう一度宇宙船から準備をする必要があるのだ。

 

マークはその間一人で火星の荒野でじゃがいも畑をつくったりして自給自足で生き延びるのだ。

宇宙でスケールのでかいDIY!もろツボ。

 

 

 

彼方のアストラ

 

 

もはや、SFミステリーと言うジャンルになっているらしい。

犯人はこの愉快なメンバーの中にいる!

絵が可愛いし、主人公もヒロインの女の子もバカっぽくてとても可愛い。

最終的に散りばめられた伏線を回収しきってニコニコ笑顔で終わる青少年に正しいマンガだ。

 

設定としては11人いる、だなぁと思いつつ全く雰囲気が違う。

 

 

 

まとめ

 

一応上から「思い出した順」なので、おすすめ順だ。

 

ベスト5と銘打ったが、星新一のどれか、筒井康隆のどれか、作者箱推しは入れていないのでまだまだ自分でもまとまっていない気もする。

 

しかしこうやって書いてみると自分の好みがわかってきた。

 

ディストピアとか宇宙人攻めてくる的な話よりも人間臭いドラマが好きなのか。

 

必ずオススメで上がってくる「1984」とか「虐殺器官」「電気羊は~」とか全然響かなかったもんなー

そして、あんまり科学技術感がないやつが好きらしい。

 

しかし読んでいない名作も多いので、こんな私におすすめのSFがあったら教えてください。