いわゆるエイプリルフール
横溝正史のデビュー作という事で、登場人物も若者達でなんだか若々しい。
なんとか島、とか悪魔のなんとかみたいないわゆる横溝先生ぽさはまだ姿が見えず、ちょっとしたユーモアも見られら作品。
ま、表紙は相変わらずの爽やかとかユーモアミステリとは信じがたいテンションだが。
執筆時の横溝の年齢は18歳という若さであったが、この時点では専業作家になる気はなく、大阪薬学専門学校に入学して、卒業後は実家の生薬屋で働くなど文筆業からは距離を置いていた。横溝は後に江戸川乱歩に引き立てられて『新青年』の編集者や、自ら探偵小説家として活躍することになるが、実は乱歩よりデビューが早かった(乱歩の処女作『二銭銅貨』は1923年)。
ウィキペディアより引用
横溝先生の四月馬鹿はそれより二年前に出ているそうです。
大正時代ですって。あまり時代を感じさせない洋風で先進的な雰囲気。
どれも当時の人たちから見たら斬新なトリックだったろうな。
最初期の横溝先生の作品に触れたい方はぜひ。