果たして2ヶ月と4日、毎日「積読討伐」と銘打ってほぼ義務感の日もありつつ読了した!
感慨深い!!
いろんな出版社からでているが、おケチなわたしはKindleunlimited版を購読。
ただ、読めなくはないけどかなり、言い回しが古いのでもしかしたら新訳版のほうが良かったかもしれない(と途中激しく後悔)
もはや、名作過ぎてあらすじはあえて書くまでもないと思う。たくさん漫画版も出ているし。
うわ、我ながら笑っちゃったけど14年前に漫画版の感想文で
「いろんなところが出してますが、読むなら新訳のほうがいいと誰かが言ってました。読まないけど。」
って書いてるわ。成長してないところがむしろ受けるんですけど。
あ、みなさん読むなら多分新訳がいいですよ。しらんけど。
ただ、多分読まないと宣言していたがとうとう読んだよ、昔の私よ!
罪と罰意外と面白かった。おもったよりエンタメ小説だった。
「登場人物の名前が覚えられなさすぎてつらすぎる」のと「延々しゃべいるつづけて今何を読まされれてるのかわからなくなる」ので中だるみは何度かあったもの、それもおもしろいと思えばおもしろい。
特にロシア人の名前の覚えられなさはひどい。名前と愛称と通り名3つくらいもってたりするから、相当混乱をきたす。
なんで、初手からラスコーリニコフはラスコ、スビドリカイロフはスビ野郎、みたいに一貫してあだ名を付けて乗り切ることをおすすめします。
ただ、現在の小説は結構伏線を回収したり、「意味のあることしか書いていない」
のにくらべて、ドストの小説は意外と急に重要な登場人物がでてきたり、そうかと思ったら2度とでてこなかったり、あら、急にピストルでてきたわ、となったりして洗練はされていない感じ。
ただ圧倒的な長尺のセリフと登場人物たちのくせつよつよな性格に押されて読み切ってしまう。
物語は早々に殺人を犯すシーンよりもその後、逃亡を進めるスビ野郎と自首を進めるポルフィーリーのシーンあたりからぐんぐん面白くなってくる。
ラスコーの妹ドーニャに夢中のスビとのやり取りもここだけメロドラマみたいで良かった。
ピストルを持ち出したドーニャに「わたしを殺せ!」「殺してさえくれないのか・・・・」と。
愛の反対は無関心とはよう言うけれど、ドーニャはスビを殺すほど執着さえしてくれない。
ここに来て、スビは単なるすけべおやじからラスコと対をなす物語のキーパーソンになる。
ラスコは結局「自殺もできず、ソーニャに愛され、自首」をするが、逃亡を勧めたスビ本人は、結局「アメリカへ」とつぶやいて自殺をしてしまう。ドーニャに愛されも憎まれもせず何も与えられずに。
エピローグで、刑に服するためにシベリアに8年送られるのだがソーニャはついてきて彼に差し入れを行ったり甲斐甲斐しく世話をする(なに?出入り自由なの?)
ラスコは最初から人間のクズなのだがソーニャの献身的な愛にようやく目覚めて更生することに前向きになるのだった。
それにしても主人公のラスコは、最後までいいとこなしなんよねー
「「俺は天才だ」と思っている凡人」だったのか!みたいな、青臭い悩みを一人でこねくり回している感じ。
ソーニャのお陰でようやく、ちゃんと人間になれたのかな。
まあ、最初から犯人がわかっている刑事コロンボスタイルのミステリーと読めなくもない。
そして確かに自首を勧めるポルフィーリーは、コロンボ感があるのだよ。
ほかにも色々ツッコミどころに読みどころがあるので、これこそウオッチパーティーじゃないけど仲いい人何人かで突っ込みながら読むと楽しいかもー
今ならもう一回読める気がするもん。
次に読みたい本
これもちゃんと読んだことはないけどなんとなく知っているくらいの名作中の名作。
たしか日本人名でドラマにもなっているので、名前負け対策はバッチリだ。