アニメ映画にもなっているので、そちらのほうが有名かもしれない。
私も先にアニメーションを見ていたので原作とだいぶんちがってずいぶん驚いた。
と、いうかアニメの方がぶっ飛び過ぎていたことが今ではわかるぞ。
琵琶法師と猿楽がロックコンサートになっている。
犬王のダンスもトモイチの琵琶もすこぶるかっこいい。
ナウい。現代的。イマドキ!←全部並べてみた。(恥)
でも仮面を脱いだ犬王はKISSみたいで、これは通好みのアニメよなー。
室町時代、京で世阿弥と人気を二分した能楽師・犬王。盲目の琵琶法師・友魚(ともな)と育まれた少年たちの友情は、新時代に最高のエンタメを作り出す!
さて、小説のほうの「犬王」についてだ。
古川日出男の本、随分前におすすめされていたのだが今まで一度も読んでだことがなかった。謎の敬遠。みなさんはそういう読まず嫌いはないかしら?
嫌い、といいうより「なんか、今じゃない」とおもってはや数十年・・・
さて、すごく独特な文章だった。
一つ一つの文章は短いし、バキバキとした勢いがある。何よりもリズミカルでずんずん進む。ああ、これが疾走感のある文章と言うのか。
なにより独特なのは「神の視点」でも「登場人物の視点」でもなく「作者の視点」とでもいうか、文章の中に「この話もいよいよ終章に近づいた」とか「しばらくは犬王の話をしよう」といったコメントが挟まれるところだ。
ああ、なんか夜中に囲炉裏でおばあちゃんの話を聞くの唯一のエンタメだった頃を思い出す(うそ。囲炉裏経験なし)
でもそんなイメージ。
もしかしたら、これは琵琶法師が平家物語を語っていたやり方なのかもしれない。
口承文芸っぽい?詳しくないのでわからないがとにかく、なんかすごいものを読んだなー
この平家物語は、古川日出男が現代語訳をする「平家物語」の犬王の巻、ということらしく、現在4まででている。
うーん、もしかしたら犬王の巻はスピンアウト的なやつなのかな?
そうそう、そして驚いたのはこっちの平家物語もアニメ化されているのだ。
平安末期、貴族社会から武家社会へと向かうきっかけとなった、いわゆる源平合戦と呼ばれる動乱が勃発。武士として初の太政大臣となった平清盛を中心に、平氏一門は栄華を極めるが、悪行を重ね、後白河法皇の謀計を背景に、頼朝や義仲、義経ら源氏によって都を追われる。十七歳の若武者・敦盛の最期、弓の名手・那須与一の活躍、屋島・壇の浦の合戦、そして幼帝・安徳天皇を伴った一門の入水……琵琶法師により語り継がれ、無常観を基調に描かれた軍記物として、後世日本の文学や演劇などに多大な影響を与えた大古典。圧倒的語り口による、類を見ない完全訳。
わたし、漫画家の高野文子大好きじゃないですか?(シランガナ)
彼女がキャラクターデザインをして話題になったこちらのアニメも、実は原作古川日出男、と書いてある。
プライム・ビデオで第一話無料で見られます:https://amzn.to/3zoZyWn
古典文学が一人の作家によって現代語訳されて、しかも別々のクリエーターが2つもアニメ化したこととかあるのかな。結構すごいことだと思うんだけど。
それだけ古川日出男の独特の魅力がすごいのかな。
それにしても、私ったら平家物語のこと何も知らないなーとおもって。
調べてみたら、要するに平家→ツルッパゲのイメージが強すぎてなんだか萌えるポイントがなかっただけだということが判明した。(いらすとや、まさかの平家のイラストも準備!)
いや、調べたのは私が平家物語に興味がない理由だったんかい、という話。
一応、平家物語の出版社コメントを引用しておきます。
平安末期、貴族社会から武家社会へと向かうきっかけとなった、いわゆる源平合戦と呼ばれる動乱が勃発。武士として初の太政大臣となった平清盛を中心に、平氏一門は栄華を極めるが、悪行を重ね、後白河法皇の謀計を背景に、頼朝や義仲、義経ら源氏によって都を追われる。十七歳の若武者・敦盛の最期、弓の名手・那須与一の活躍、屋島・壇の浦の合戦、そして幼帝・安徳天皇を伴った一門の入水……琵琶法師により語り継がれ、無常観を基調に描かれた軍記物として、後世日本の文学や演劇などに多大な影響を与えた大古典。圧倒的語り口による、類を見ない完全訳。
あー、那須与一は知っている。あと、安徳天皇の入水も知ってるわ。
次に読みたい本
本ではないけど、プライム・ビデオで観ることができる、犬王。