今まで文豪のくくりで名前は存じ上げていたが、ほとんど読んだことなかった谷崎潤一郎。
いやね、最近金田一耕助読了しちゃって読むものなくてノマドなんですわ。
いろいろ手を出してみてるんですが、情熱を見いだせるものがまだ見つかっていない。
こんな時は青空文庫で名作よむぞ。ということで選んだのがこれ。
生真面目なサラリーマンの河合譲治は、カフェで見初めた美少女ナオミを自分好みの女性に育て上げ妻にする。成熟するにつれて妖艶さを増すナオミの回りにはいつしか男友達が群がり、やがて譲治も魅惑的なナオミの肉体に翻弄され、身を滅ぼしていく。大正末期の性的に解放された風潮を背景に描く傑作。
この本に関しては、読んだことなくてもこういうイメージなんじゃなかろうか?
うん。馬乗りになられているのが主人公の河合譲二氏。そして上のお嬢さんがナオミ。
マゾですかな・・・マゾ以外何者でもないでしょうなぁ。
びっくりするくらい、この体勢の表紙が並ぶのでみなさまも、お暇であればAmazonで検索してみてほしい。
自分好みの女性を育て上げそれを妻としたいという、しょうもない望みを持ったエリートサラリーマン河合は、数えで15のカフェで働いていたナオミに目をつけ引き取る。
数えで15ってたら、下手したら13歳ですよー?
今なら完全なる犯罪だが、当時もくだくだしく理由付けをしているところを見ると、人から指をさされる行為であることには間違いなさそう。
そして、支配し育てるつもりが、徐々に浪費家で異性にも生活にもだらしがないナオミに完全に支配されてしまう。
理想の女性として育てていたつもだったが、ナオミは譲二が思うほど賢くもないし美しくもない何より品がない。
何度も裏切られて、それでも、ナオミから離れられず家出したナオミをしのんで、いつの間にか作っていた「マイ・ナオミメモリー(足の指とかまで写真を撮りまくっている)」を泣きながら眺めたり、ナオミの服を背中に乗せてお馬さんごっこをしたり・・・だ。
正直気持ち悪いけど、ナオミはその気持ちの悪い愛され方を利用したのか、それとも彼女も譲二なしでは生きていけないのか二人は結局別れることなく自堕落な生活を続けることを選ぶのだ。
とにかく、あらすじだけだといろいろ突っ込みどころが多い内容。
自分のことを「痴人」と言ってる時点で自覚のある堕落であるところが見て取れる。
それにしても源氏物語の光源氏も同じようなことしてたけども、俺好みに育てる、ってそんなに魅力的なのか?他人、特に子供に人権はないと考えている時点で人としてアウト。向き合えよ。
ちなみに私の脳内キャスティングでは河合譲二はずんの飯尾氏。めちゃくちゃ似合う。
ナオミは若いころの木の実ナナとかかな。
エキゾティックな顔立ちでちょっぴり獅子鼻。
いろいろ検索していたら、こんなページを見つけたので共有。
トーチweb 評判すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。
現在公開中の作品に「痴人の愛」や「押絵と旅する男」などが含まれています。
水木しげるの絵柄で名作文学って、痺れる~~