iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

「スピノザの診察室」映画化されるところまで想像できる〜

本屋大賞にノミネートされた夏川草介の「スピノザの診察室」を読んだ。

初読みの作者だが、確か自身もお医者さんではなかったか?

神様のカルテでも本屋大賞にノミネートされてる。

 

 

その医師は、最期に希望の灯りをともす。

【あらすじ】

雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、 一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。 哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが……。

 

哲郎は将来を嘱望された優れた医者だったが、妹の忘れ形見の甥っ子を育てるためにハードワークの大学病院をやめ、市井の小さな病院に転職した。

 

季節の移ろいと共に1人の医師が医療とはなにか、患者と医者の関係など考えながらすごしてゆく、心温まるストーリー

 

哲学的に深い、といいつつ、若い後輩の女性医者との仲がいい感じになったり、あからさまなライバルがいたりと大変わかりやすい予定調和的な展開もあり。これは続編でそうだし、なんならドラマ化か、映画化しそう。

 

 

治すだけではなく看取ることまでお付き合いする医師、実は今の医療体制ではかなり難しい。畳の上で納得しきって大往生、なんて、女性カッコ60オーバーの選ぶあこがれのシュチュエーションよ。

 

まず、哲郎の勤めているような、外来も入院もしていてさらに在宅医療も行って、ずっと同じ医師が対応なんて、多分ほとんど存在すらしないのでは?

 

まー理想郷ではあるけどねー

 

甘党の主人公のためにちょいちょい出てくるスイーツ主に和菓子情報が出てくる。

 

死ぬまでに絶対食べておくべきうまいものが三つ

 

えびす屋加兵衛の矢来餅

阿闍梨餅本舗の満月

北野長五郎本舗の豆餅

 

どれひとつ食べた事ないわ!死ねなーい!

 

次に読みたい本

スピノザ、で検索するとそれはそれは骨のあるごっつい本ばかり出てきて、漫画で分かるとか1時間手わかるとかないのかなーと検索して出てきたこの本。

 

シナモロールの『エチカ』 感情に支配されないヒント

 

いや、スピノザのエチカやろ、と思うけど、これなら読める気がする!