谷崎マンガ~変態アンソロジーを読んだ。
谷崎潤一郎、文豪っていうか変態なんじゃ?説をみんなが確かめ合う、そんなマンガだ。
文豪にして、大変態――? 発禁処分、三度の結婚、老境の性……マゾヒズムに一生を捧げた谷崎潤一郎の文学を、十一人の天才たちが豪華にマンガ化。『痴人の愛』から『陰翳礼讃』まで、夢幻の美しさで描かれる谷崎入門決定版。〈特別付録〉対談・山口晃×近藤聡乃/インタビュー・古屋兎丸&中村明日美子/裏話マンガ・榎本俊二(『谷崎万華鏡』改題)
山口晃「台所太平記」
しりあがり寿「谷崎潤一郎『瘋癲老人日記』×ヘミングウェイ『老人と海』REMIX」
高野文子「陰翳礼讃」
古屋兎丸「少年」
中村明日美子「続続蘿洞先生」
近藤聡乃「夢の浮橋」
西村ツチカ「猿が人間になった話」
榎本俊二「青塚氏の話」
今日マチ子「痴人の愛」
山田参助「飈風」
久世番子「谷崎ガールズ」
それにしても、執筆陣のゆたかなことよ。
久世番子「谷崎ガールズ」
谷崎さん、ひどいっすね。
妻の妹だの、ギリの息子の嫁だの、ほんま人でなしやん…
挙げ句の果てに友人に妻を譲渡?
人をあげるとかもらうとか、ものじゃないんだぞ。
ホントこの言葉自体を次の世代には使わせないようにしなきゃな。
やりたい放題だね、文豪!
西村ツチカ「猿が人間になった話」
初めて読む漫画家。すごい絵が可愛い。細い線の重ねが美しい。
原作探し出せなかったので、西村ツチカの代表作をペタリ。
まだ試し読みしかしていないけど、新進気鋭という言葉がピッタリ。
でも疲れない、癒やされるマンガ。
江戸川乱歩なの?的な変態が出てきます。
なんかこう、その、犯罪一歩手前の狂気が(いや、一線超えてるかもしれん)気持ち悪い。
こちらは、コミカライズした榎本俊二のあとがきマンガ。
くすりと笑える、かと思ったらお前も変態やないかーい!
原作はこちら。なんかすごい文庫名ですけども。バニラの彩り・・・
他にも大好きな高野文子とかも描いている。
山口晃「台所太平記」も良かった。この人は漫画家ではないけども、いい感じであった。
変態だけど、人をひきつけてやまないところがあるからこそこうして、アンソロジーがたくさん編まれるのであろう。
流石ですな。