iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

未完ならそう言ってくれ「狂乱廿四孝」

どうやら、三部作のうち二作目の中盤で作者急逝のため未完、とのこと。

 

あわわ、謎が解かれないままほうりだされちゃったよ!

 

これがありの人もいれば、やっぱりなしの人もいるわけで…

 

特に一部に当たる、明治初期編の「狂乱廿四孝」が面白かっただけにあそこで終わってよかったんじゃー?と言う気がしてならない。

 

狂乱廿四孝/双蝶闇草子 (創元推理文庫)

狂乱廿四孝/双蝶闇草子 (創元推理文庫)

 

内容(「BOOK」データベースより)
悲劇の名優・澤村田之助復帰に沸く明治3年、凄惨な殺人が歌舞伎界を震撼させる。どうやら河鍋狂斎の描いた幽霊画に、殺人事件の鍵が隠されているらしい。戯作者見習いのお峯はその謎解きに奔走するが―。滅び行く江戸情緒と田之助の姿をお峯の目を通して活写した、第6回鮎川哲也賞受賞作『狂乱廿四孝』。さらに、お峯たちのその後を描いた、未完の『双蝶闇草子』を付す。

うん、紹介のところにしっかり未完の『双蝶闇草子』を付す。って書いてあった。

一旦話は終わってたのね。

 

…未完を付すなや。

 

だって今から、現代編で真相にたどり着こうとした各務さんが、何者かに襲われ大怪我…ってところですよ?恋の行方的なものも気になる展開になりかけだし、数年前から行方不明の女子大生が、殺された親友と教授と一緒に写ってら写真が出てきたところ…

 

こんなにすっきりしないのは久々。

 

でも、作者急逝の上、あとがきはフィアンセによるものとなったら、一つの物語がまた読み取れるので文句も言いにくい。

言ったけど。

 

とはいえ、歌舞伎に興味のある方にとってはなかなか面白いと思う。

 

澤村田之助って、実在の人物なのかなー

いや、調べりゃすぐわかるから調べればいいのだけど、うっかり写真とか出てきたら、かえってがっかりしちゃいそうだし。

 

んで、調べてみた。

やっぱり写真が、そんなにかっこよくなくない?

でした。でもいろんな小説漫画に取り上げられている伝説の女形だったことは確かみたい。

 

なんと、JINにも出てたとな?

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BE%A4%E6%9D%91%E7%94%B0%E4%B9%8B%E5%8A%A9_(3%E4%BB%A3%E7%9B%AE)

 

 

江戸時代から明治にかけてが好きな方にオススメです。