子供向けとは思えないわ!「子どもの王様」殊能 将之
何年か前から、ミステリーランドと銘打って子供のための本格ミステリーのシリーズが出ていますが、これはその一冊。
子供向けとはいえ、作者のラインナップを見るとそうそうたるメンバーで、かなり評判も高いようです。
今年の「このミス」でもなんと2冊もランクインしております。乙一氏の「銃と・・・」法月綸太郎氏の「怪盗グリフィン・・・」残念ながら未読。
殊能さんのミステリは「ハサミ男」からはじまり、「鏡の中の・・・」まで読んでいるので、わりと追いかけているほうだったのですが、衝撃的というか超絶というか評価しにくい方でもあります。
さて、内容は団地を舞台にしたちょっと怖いミステリ。小学生のショウタと引きこもりがちな同級生のトモヤ。
トモヤの話す「子どもの王様」は実は・・・ネタばれだから言っちゃいけないかな?彼を虐待する父親。
なにが怖いといって、この本当にありそうな設定と、最後に王様を倒すショウタが、あまりにも思い切りよいこと。人を団地のベランダから落とせばどうなるかわからない歳ではあるまい。
こういうとき、もうちょっと逡巡するものではなかろうか。それともこれが小学生というものなのかしら。そこも怖いのでありました。