インドで働いた著者が、現地の人たちの行動を観察しながら、日本人が抱えがちな「考えすぎ」をほどく本。
ちょっとひねり技の自己啓発本。
私の中のインド人についての知識は、今回の本を読んで気がついたが、大変貧相なものであった。
ターバンを巻いてカレーを食べている。
厳しい身分制度がある。
ガンジス川で沐浴をする。
ビリヤニが最近流行っている。
あとはデイが「RRR」の世界くらいしか知らない。
作者は、インドに駐在するおそらく商事系のエリート。
インドのどっぷりハマった彼は愛を持ってインド民をこき下ろす。
そう、この本は単純に「インド人を見習えばいい」と持ち上げる内容ではない。
むしろ、以下にインド人たちがいい加減で自己中心的か、彼らとビジネスをするのがどれだけ大変かが書かれている。
言い訳、ハッタリ、他人任せですぐに下請けにまわす。
日本では美徳とはされないこの生き方も、インドの厳しい環境を生き抜くための合理性として読み解いていく。
そう、インドと日本が決定的に違うのは一人ひとりの命の扱われ方だ。
今を生き抜くことが厳しい世界なので、必然的に短期思考になりつまり今をなんとかする事に特化しているのだ。
あーなんか、ブッタが産まれる土地なだけあるかも。
この本では、ほとんどがインド人への悪口のように聞こえなくもないが、日本人にもちょっとだけエッセンを取り入れたらいいよ、というおすすめをする本である。
例えばこんな風に
聴く(ASK)に文化
印象に残ったのは、日本人だったら乗り物で席に荷物が置いてあっても、席を取ってるのかな?荷物が重いのかな?と察して(GES)何も言わない事が多いが、まずは聞いてしまうのだ。「そこは空いている?」と
GESよりASK。それくらいしたっていいじゃないか。(たしかに)
「自分ファースト」は、わがままとは違う
「これは本当に自分がやることか」と問い直すだけでも、ずいぶん身軽になれそう。
つらい思いをして私がやらんでも、もっと上手な人がたくさんおるんや。
まあ、この本は前半のインド民のつよつよエピソーど(とその愚痴)パートが長過ぎるので最終的な結論で「心にちょっとインド人を!」とおすすめされたところで、「こうはなれない」というか「そもそもなりたくないかも」と思ってしまいがち。
ただ、こういうマインドで生きているという理解はした。
次に読みたい本
悩みを「外から学んだ行動力」で軽くしたあとは、心の反応そのものを見つめる方法も読んでみたい。ブッダの教えを日常で使える合理的な思考法として紹介する『反応しない練習』へ。

