藤崎 翔 の「お梅は呪いたい」を読んだ。
あらすじに「オカルトハートフルコメディ」とあるが、そんな新しい分野が爆誕しているとも知らず今まで見過ごしていてもったいなかった!
表紙から想像される通りのコメディタッチのお話。
だけどただおかしいだけじゃなくて、終盤に行くにしたがって伏線もツルツルと回線されるので妙にスッキリ!
すべての登場人物はモブキャラではないのだ。
戦国時代に作られた「お梅」は当時はギンギンの呪い人形として戦国武将の一家を全員呪い殺すくらいの「特級呪物」だった。やっとの思いで封印した当時の人々は「触れてはならぬ」とずっと天井裏かどこかに隠し続けていたのだが、とうとう古民家解体時に発見される。
最初は、工事の人たちを早速事故に巻き込んでエリート呪い人形の力を見せつけたか・・・と思いきや、お梅の呪いの力はどうやら現代人には通じなくなってしまっていた。
当時にくらべ食生活も充実し人間が強くなっているのか、お梅が発する瘴気くらいではびくともしないのだ。
現代人を呪い殺すため、必死にEテレをみて勉強をするお梅。
でも動き回る姿を動画にとられて底辺ユーチューバーをバズらせてしまう。
500年のジェネレーションギャップに苦しみつつ、なんとか人間を呪い殺そうとするのだが、呪えば呪うほど「結果幸せ」をもたらしてしまうのだ。
なんて楽しい。
表紙のイラストにずいぶん助けられていると思うナ。
お梅が活躍するたびに、このイラストで脳内再生されるんだもん。
ちっとも怖くないと言うかちょっとかわいい。
しかも本人(というか本人形)が実は心優しい、なんてことが全くないのもいいよね。
お梅心のなかでは全力で「人間が恐れおののく姿」を熱望しているのである。
怖くないホラーが読みたい方、伏線回収される気持ちよさを味わいたい方におすすめ。
古民家の解体中に発見された謎の日本人形。それはかつて戦国大名を滅亡させた呪いの人形お梅だった! 興味本位の底辺ユーチューバーに引き取られたお梅は、早速彼を呪い殺そうとするが、500年のブランクは長すぎた!? 呪いが効かないどころか、お梅の心霊動画がバズってしまい……果たしてお梅は無事に現代人を呪い殺せるのか。笑いと涙のオカルトハートフルコメディ!
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表紙がこれだったら、脳内再生ももっとオカルトよりになるよねぇ。
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