櫻田 智也 の「失われた貌」を読んだ。
去年の国内ミステリランキングを総なめにした一位作である。
やっとAudibleに登場してくれたので、私にも味わうことができた。
(もはや文字を読む能力が衰えきっている私)
バラバラに見えた事件たちが次々と混じり合って、一人の刑事の元で収束し種明かしをされていく。
伏線は巧妙に張り巡らされているため、こんなにたくさんの事件が連鎖的に解決しても、ご都合主義には見えないところがすごい。
全体的に硬派な警察小説だけど、主人公の刑事「日野雪彦」と部下の「入江文乃」の掛け合いなどに、ちょっぴり軽さが感じられる。
羽幌(はぼろ)という珍しい名前の同期の刑事とのやり取りもぐっと来るし、そうそう、バーのマスターとのやり取りもかっこいい。黒いものが好きだからコーヒーとギネスビールが好き、とか。おしゃれか〜。
作中に出てくる子どもの詩もとてもよい。しかもこれがフックになって、過去の事件と現在の事件を収束させることになるのだ。
それにしても過去の事件の話。十分理解できる。
熨斗をつけてくれてやる、二度と顔見せるなって気分に、そりゃなるよな。
Audibleで聴けるようなっています(神サービス!)
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最後に裏返る真実 本を閉じた後に意味合いを変えるタイトル
ミステリに求めるすべてがここにある
これぞ、至高!山奥で、顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた死体が発見された。不審者の目撃情報があるにもかかわらず、警察の対応が不十分だという投書がなされた直後、上層部がピリピリしている最中の出来事だった。
事件報道後、生活安全課に一人の小学生男子が訪れ、死体は「自分のお父さんかもしれない」と言う。彼の父親は十年前に失踪し、失踪宣告を受けていた。
間を置かず新たな殺人事件の発生が判明し、それを切っ掛けに最初の死体の身元も判明。それは、男の子の父親ではなかった。顔を潰された死体は前科のある探偵で、依頼人の弱みを握っては脅迫を繰り返し、恨みを買っていた男だった。無関係に見えた出来事が絡み合い、現在と過去を飲み込んで、事件は思いがけない方向へ膨らみ始める。
『蝉かえる』で日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞をW受賞した新鋭の書き下ろし最新刊は、初の長編にして、警察もの!
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